研究課題/領域番号 |
22K18971
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻 博次 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (90252626)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | QCM / 水晶振動子 / 無線 / 無電極 / 水素 / 無給電 / バッテリーフリー / ガスセンサー / 振動子センサー / 水素ガスセンサー / 無線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
カーボンニュートラルの実現に向けて世界中で水素社会の到来が確実視されており、関連技術の進化が要求されている。脱炭素社会における水素の重要性は記述するまでもないが、その爆発性も広く認識されており、水素ガスセンサーの高性能化は重要な課題である。現在主流の半導体型センサーには酸素が必要となることが多く、水素プラント等における無酸素環境での計測が望まれている。また、原子力発電所など人が立ち入ることのできない箇所での無給電計測については、国際的にも、特に重要な課題である。本研究では、遠隔において駆動する無線・無給電振動子センシング技術を確立し、半永久使用可能の水素ガスセンサーシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
水晶振動子センサーを革新的に進化させ、遠隔かつ無給電状態で発振させる技術を確立し、長距離における無線・無給電の水素ガスセンサー検出システムを確立した。MEMSセンサーチップを改良することにより、高いQ値を有する振動子センサーを開発し、振動子センサーを駆動する送受信アンテナの高効率化および指向性の向上を実施しすることにより、長距離においても十分高いS/N比により振動子の共振周波数を計測することが可能となった。さらに、水素ガスの検出能力を高めるための水晶上に成膜するパラジウム系薄膜の成膜条件や添加元素種の系統的探求により、20mの距離において水素ガスの検出を実施することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンニュートラルの実現に向けて世界中で水素社会の到来が確実視されており、関連技術の進化が要求されている。脱炭素エネルギーとしての水素の重要性は記述するまでもないが、甚大な爆発を引き起こす危険性も広く認識されており、水素ガスセンサーの高性能化は国際的にも重要な課題である。高感度化だけではなく、水素プラント等における無酸素環境での計測や(現在主流の半導体型センサーには酸素が必須)、原子力発電所など人が立ち入ることのできない箇所での無給電計測については、特に重要な課題である。本研究では、20 m以上の距離における無線・無給電振動子センシング技術を確立しており、安全な水素社会への貢献が見込まれる。
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