研究課題/領域番号 |
22K19079
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分36:無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中村 崇司 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (20643232)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | アニオン欠陥 / 電気化学リアクター / 欠陥エンジニアリング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、自在なアニオン欠陥の制御を可能とする電気化学リアクターを開発し、アニオン複合化による機能開拓の実例を示すことを目標とする。研究前半では、ペロブスカイト関連酸化物に異種アニオンを導入し、アニオン複合化による結晶構造および電子構造への影響を評価する。さらに後半では、酸フッ化物を対象に、酸素組成とフッ素組成の両方を精密に制御することを目指す。本研究により、「アニオン機能を最大限活用する」ための技術確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、対象材料に任意のイオン種をドープ可能な「電気化学リアクター」の開発を目的とする。電気化学リアクターの原理実証として、フッ化物イオン伝導体により構成されるリアクターを構築し、ペロブスカイト関連酸化物へのフッ素ドープが可能であることを実証した。塩化物イオン伝導体を用いたリアクターも開発したが、塩化物イオンを酸化物に対してドープすること困難であった。これは塩化物イオンが酸化物イオンよりも30%も大きいためであると考えられる。以上より、母相の構造と導入イオン種のサイズが、イオンドーピングの重要因子であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した電気化学リアクターは、原理的に従来的な材料合成技術では到達できない未探索領域に届く可能性を秘めたものである。本研究の成果「電圧印加によりイオンを駆動し、対象材料にドープする」という技術コンセプトを実証したことの学術的意義は大きい。将来的な材料イノベーションにつながる技術シーズを開発することができたと言える。
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