研究課題/領域番号 |
22K19105
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田井中 一貴 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80506113)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 組織化学 / 組織透明化・3Dイメージング / 蛍光タンパク質 / RNAシーケンシング / レーザーマイクロダイセクション |
研究開始時の研究の概要 |
蛍光タンパク質やケミカルプローブによる細胞標識技術は医学・生物学における生命現象解明のための基盤技術である。本研究では、標識細胞がいつ(時間)・どこで(空間)・どのような形質を有しているか(分子カタログ)を同一個体で統合的に解析するための基盤となる組織化学を創成する。そのために任意の時間における組織中の標識細胞の空間分布を一細胞解像度で包括的に可視化する「固定組織透明化・3Dイメージング」をベースに、同一サンプルを用いて任意の座標上の標識細胞のオミクス解析へと接続する。
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研究成果の概要 |
本研究では、固定組織透明化・3Dイメージングにより、任意の時間における空間分布を1細胞解像度で解析し、それらの時空間情報を維持したまま標識細胞の遺伝子発現情報を包括的に解析するための組織化学の確立に取り組んだ。脱脂活性・RNAの保存性・GFP蛍光の保存性が良好な1,2-ヘキサンジオールを用いた透過処理を発見した。また、GFP蛍光を高度に保存するために、-30℃の条件下において透明化可能な低融点脱水溶媒・有機溶媒を開発した。更に、光シート照明型顕微鏡による3Dイメージング後のサンプルに対して、非常に簡便な溶液処理によりパラフィン包埋へとシームレスに接続できる化学処理法を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
蛍光タンパク質による細胞標識技術は、ライブイメージング(時間)、3Dイメージング(空間)、オミクス解析(分子)に展開されている。本研究は、これらの独立した解析モダリティを統合するための組織工学的手法であり、一個体から一連の情報を包括的に得ることが可能になる。同一マウス個体に紐づけて一連の多様な情報を抽出することが可能になるため、解析に用いるマウス個体数を大幅に削減できる、つまり動物愛護管理法3R原則のReductionの推進にも大きく貢献できる。
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