研究課題
挑戦的研究(萌芽)
食料増産が求められる中,植物病原菌によって世界の食料生産の多くを失っている.病原菌の侵入口である気孔では,病原菌を認識すると活性酸素種のよって制御されたK+チャネル(KAT1)を起点に膜電位調節が起こり,Ca2+が流入して気孔閉口シグナルを誘導する.気孔閉口が必要/不必要な状況を瞬時に判断できるCa2+流入制御系は不明である.申請者はKAT1内のチオール基に複数の硫黄原子が付加した超硫黄部位が酸化されるとK+輸送活性を数十秒以内に可逆的に抑制することを明らかにした.本申請では,超硫黄修飾の可逆/不可逆的な酸化還元反応よって,病原菌認識の迅速かつ段階的なKAT1の膜電位調節機構を解明する.