研究課題/領域番号 |
22K19151
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
|
研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
吉田 昭介 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80610766)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | ポリヒドロキシアルカン酸 / PET / Ideonella sakaiensis / ポリエチレンテレフタレート |
研究開始時の研究の概要 |
われわれはポリエチレンテレフタレート(PET)代謝細菌Ideonella sakaiensisが、生分解性プラスチックとしての利用が進められているポリヒドロキシアルカン酸(PHA)を著量生産することを見出した。本研究では、I. sakaiensisを用いた新規PHA生産技術を開発するため、本菌によるPET代謝機構の解明、それを基盤とした菌体収率の最大化、共重合体PHAの生産を試みる。
|
研究成果の概要 |
ポリエチレンテレフタレート(PET)分解・代謝細菌I. sakaiensisはPETを発酵原料として菌体内にポリヒドロキシアルカン酸(PHA)を著量蓄積する。そこで本研究では、本系のPHA生産量の向上、およびPHA物性向上を目指した。I. sakaiensisはPETを炭素源に良好に生育し、PHAを著量蓄積するが、テレフタル酸やエチレングルコールを炭素源とした増殖の菌体収率は低く、PHAをほとんど生産しないことに着目し、研究を進めた。その結果、I. sakaiensisが優先的にMHETを取り込むことを見出し、PETにMHETを添加することで、PHA生産量を増加させることに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
I. sakaiensisによるPETを発酵原料としたの実装化には、菌体収率の向上が求められる。本研究で、本菌がPET代謝時に菌体外から取り込む基質を同定した。そして、この発見を利用することでPHAの増産に成功し、実装化への重要な知見を得ることができた。今後、本知見に基づくさらなる条件の最適化や、PHA共重合体の生産株を利用することで、実用化に耐えうるレベルへの収率の向上を進める必要がある。
|