研究課題/領域番号 |
22K19159
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
居原 秀 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60254447)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 活性硫黄分子 / アルキル化剤補足法 / TME-IAM / HPLC-MSMS / 超硫黄分子 / RSS網羅的探索 / RSS定量 / HPLC-MS/MS / 含硫食品 / 活性硫黄分子種 / アルキル化剤 / LC-MS/MS |
研究開始時の研究の概要 |
高等動物において硫黄、RSSの供給源は食品なので、食品中のRSSの存在様式を科学的に評価することが重要である。本申請研究では、応募者が開発したRSS解析に特化したアルキル化剤TME-IAMを用いたアルキル化剤補足法を応用し、食品中に含まれる新規RSSの網羅的探索法を確立することを目的とする。 還元型RSSは、TME-IAMを用いて中性条件で抽出と同時にRSSの標識・安定化を行う。一部を還元剤処理してRSSを分解し、HPLC-MS/MSで解析する。酸化型RSSは、アルカリ条件下でのアルキル化反応で、酸化型RSSを、還元型RSS、チオールのアルキル化体に変換して同様の解析を行う。
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研究成果の概要 |
近年、高等動物において活性硫黄分子(RSS)の生物学的重要性が明らかになってきている。硫黄、RSSの供給源は食品なので、食品中のRSSの存在様式を科学的に評価することが重要である。しかし食品中RSSの検出方法が確立されていないため、大部分が不明である。本申請研究では、応募者が開発したRSS解析に特化した新規標識試薬TME-IAMを用いたアルキル化剤補足法を改良し、食品中に含まれる未知RSSを網羅的に探索する方法を確立することを目的とした。その結果、ブロッコリースプラウト中に既知のRSS以外の新規分子を多数同定できた。種子、発芽2日目、5日目で新規RSSの種類、量ともに増加していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに食品中に含まれるRSSに関する知見はほとんどなかった。本申請研究では、応募者が開発した技術を駆使し、新規RSSを網羅的に解析する方法を確立した。本申請研究で得られる知見は、RSSを基軸としたレドックスバイオロジー分野の発展に貢献し、さらに従来の食品科学分野にRSSという新たな概念を導入するブレークスルーとなり、学術体系を変換・転換させ、食品科学を飛躍的に発展させる潜在性を有すると考えられる。 本申請研究で確立した食品中RSSの網羅的同定法は、今後新たな食品評価、機能性評価を可能にすることで将来の食品業界の発展に貢献することが期待される。
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