研究課題/領域番号 |
22K19187
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 福井県立大学 (2023) 沖縄科学技術大学院大学 (2022) |
研究代表者 |
西辻 光希 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (60770823)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | オキナワモズク / イトモズク / DNAマーカー / 交雑育種 / 褐藻 / モズク / 株判別マーカー / 品種改良 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、海藻類の需要は食用・有用成分の原料として増大している一方、生産量は気候変動 などの影響で年々減少している。花が咲かない海藻類では交雑育種の手法が確立しておら ず、品種改良が進んでいない。本研究ではゲノム情報を活用した株判別マーカーを開発し 、世界初となる海藻類の交雑育種法の確立を目的とする前人未踏の課題に挑戦する。得られた知見を海藻類の交雑育種株作成の標準とし他の海藻類にも適応すれば、品種改良が進み、地球温暖化に対応できる株が開発され、安定生産や品質向上につながる。海洋国家であるわが国が先導的に推進し、将来の食糧危機や持続可能な開発目標の達成などにも大きく寄与する優位な技術を提供し得る。
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研究実績の概要 |
海藻類の中でも褐藻は、モズクやコンブ、ワカメといった日本人の食と深い関係がある海藻である。しかしながらこれまでに、交雑育種により褐藻の新品種が開発されたという報告は存在しない。交雑成功例は存在する一方、得られた褐藻の形質が一定ではなかったことや、そもそも同種異株の褐藻が本当に交雑したものなのかどうかを確認する手段がなかったことが大きな要因であった。 そこで本研究では、申請者がゲノム解読に成功していた褐藻モズク類のうち、特にオキナワモズクとイトモズを用いた。それぞれ同種異株のモズク類が交雑したかどうかの確認するためには、株判別用のDNAマーカーが必要となる。そこで該当年度は、ゲノム情報が解読済みであるオキナワモズクS, K, O, C株のゲノムシーケンスを用いて、各株を識別するための プライマー開発に取り組んだ。プライマー開発には、primer2ソフトウェアを用いて、オキナワモズクの各株に特異的な遺伝子を増幅できるような複数のPCRプライマーの設計に取り組んだ。設計した各株特異的と思われる複数のプライマーについて、各オキナワモズク株から抽出したゲノムDNAをテンプレートにしたPCRを行った。PCR産物をアガロースゲル電気泳動を行うことにより、各プライマーの有用性の評価を行った。さらには同じプライマーを用いて、イトモズクゲノムをテンプレートにしたPCRも行った。これによりオキナワモズクの株特異的なPCRプライマーかどうかの判定を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の所属変更があったが、オキナワモズクの株判別マーカーの開発は進んでいる。そのため研究の進捗状況は順調といえる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年4月より研究代表者の所属変更があり、同年10月には研究室の移転があった。そこでまずは新たな場所での研究環境の整備、モズク類の培養環境の確立を行う。それど同時に数多くのオキナワモズク株判別マーカーの候補が設計されているため、それらの有用性の検証を随時進める予定である。
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