研究課題/領域番号 |
22K19192
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分39:生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人かずさDNA研究所 |
研究代表者 |
白澤 健太 公益財団法人かずさDNA研究所, 先端研究開発部, 室長 (60527026)
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研究分担者 |
板井 章浩 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (10252876)
江角 智也 島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (30548764)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | サクラ / トランスクリプトーム解析 / 開花日 |
研究開始時の研究の概要 |
開花現象は花芽分化と花弁運動に大別される。花芽分化とは成熟相の樹が環境の変化を感受して花器官を分化する現象で、開花期(何月何旬などの大まかな季節)を決定する。これに対して花弁運動は開花前の有効積算温度により発動する花弁が押し広げられ開花に至る運動を指し、開花日(何月何日などの、より限定的な日時)を決定する。その花弁運動は、植物の中でも最も動的なイベントである。本研究ではバラ科樹木を対象として、開花運動に着目した開花日を決定するメカニズムの解明を行う。
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研究成果の概要 |
「ソメイヨシノ」のつぼみのトランスクリプトームデータに基づいて「ソメイヨシノ」の開花予想キットのプロトタイプを開発し、アウトリーチに取り組んだ。「ソメイヨシノ」の全ゲノム解析を通して見出した体細胞突然変異を手がかりとして、「ソメイヨシノ」の原木を推定する方法を考案した。さらに体細胞突然変異によりゲノムの塩基配列にわずかな違いがあること、そしてその一部は遺伝子機能に影響を及ぼす可能性が高いことを見出した。サクラ品種の開花制御機構を探るために遺伝背景の異なるサクラの集団を作成し、集団の開花日のデータおよび遺伝子型のデータを収集し、開花制御機構に関する遺伝様式を推定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝的に多様で日本独自の材料であるサクラを利用してバラ科果樹の開花日の制御機構を明らかにしようとする試みは、世界で唯一無二の独創的な研究成果となる可能性を秘める。バラ科果樹の生産には受粉作業が必要であるので、開花日を制御することは農業上重要な成果である。また、サクラの開花予想キットが実用化されれば、COVID-19により大打撃を受けた観光業の復興シンボルとなる。
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