研究課題/領域番号 |
22K19195
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
堀 千明 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (50722948)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | リパーゼ / 酵素分解 / 担子菌 / プラスチック / 高分子分解 / 木材腐朽菌 / ポリエステル分解 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで申請者は、針葉樹分解性の珍しい担子菌Phlebiopsis giganteaから針葉樹に多く含まれる脂質類を分解する新規高機能性リパーゼを同定し、生化学的に解析した。本酵素が商業用リパーゼと比較して合成ポリマーに対して高い生分解性がある可能性があることに着目し、本研究では、本酵素を中心として、ポリエステル分解を検証 ・強化する。これまで樹木分解について単離・ 解析されてきた担子菌からポリエステル分解を発展させようという点が特色となる探索研究である。
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研究成果の概要 |
本研究では、担子菌Phlebiopsis giganteaから針葉樹に多く含まれる脂質類を分解する新規高機能性リパーゼについて、pHや温度依存性や、界面活性剤や有機溶媒の種類や濃度への感受性を明らかにした。さらに、脂肪酸の炭素鎖の長さが違うモデル基質に対する活性を測定し、基質特異性を明らかにした。バイオプラスチックの分解性について検討した結果、一部のポリエステルへの分解性が高いことを見出した。さらにリパーゼ生産・精製条件を検討することで大量に取得することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって得られた研究成果により、本担子菌由来リパーゼがバイオプラスチック分解において有用であることが示された。このような例は、真菌が持つ天然ポリマーの分解酵素を合成ポリマー分解へと応用することができる好例となる。今後も社会実装までには、実際のポリマー分解条件においては安定性や他の機能も必要となることが予想されるため、萌芽的研究のまず第一歩として社会的意義があると考えている。
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