研究課題/領域番号 |
22K19223
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
西村 伸一 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (30198501)
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研究分担者 |
柴田 俊文 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (30342546)
珠玖 隆行 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (70625053)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | ため池 / 地盤探査 / クロスホールミューオン探査 / 小型シンチレータ / 模型実験 / ミューオン探査 / CPTu |
研究開始時の研究の概要 |
多数存在するため池堤体の維持管理を行うため,高精度かつ効率的な地盤探査法の開発が望まれる.応募研究では,宇宙線ミューオンを用いた探査手法の開発を目指している.一般的に,ミューオン探査では,探査装置を設置できる空洞が必要であり,地盤探査に利用するのには限界がある.本研究は,これを打破すべく,土構造物の内部探査に利用できる探査技術開発を進めるものである.具体的には,地盤調査の中でも,穿孔が容易な電気式コーン貫入試験(CPTu)による多数の孔(CPT孔)を利用したミ「クロスホールミューオン探査」を目指す.
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研究実績の概要 |
多数存在するため池堤体の維持管理を行うため,高精度かつ効率的な地盤探査法の開発が望まれる.本研究では,宇宙線ミューオンを用いた探査手法の開発を目指している.一般的に,ミューオン探査では,探査装置を設置できる空洞が必要であり,地盤探査に利用するのには限界がある.本研究は,これを打破すべく,土構造物の内部探査に利用できる探査技術開発を進めるものである.具体的には,地盤調査の中でも,穿孔が容易な電気式コーン貫入試験(CPTu)による多数の孔(CPT孔)を利用したミ「クロスホールミューオン探査」を目指す.2022年度の成果は以下の通りである. (1) 小型探査装置の試作 CPT孔の直径はd=4cmであるため,直径d=3cmのシンチレータを有するミューオン計測装置を開発する必要がある.2022年度は,その基礎的検討から始めることとした.ただし,基礎実験の効率を上げる必要があるため,2022年度は,d=5.1cmのシンチレータを作成した. (2) 小型ミューオン探査装置を用いた計測実験 模型実験土層(既存施設)に塩ビ管を設置し,基礎実験を実施した.この結果に基づいて,計測の効率と計測精度の検証を行った. (3) 地盤密度同定および最適設置のためのソフト開発 計測結果に基づいて地盤密度を推定するコードを作成した.2022年度は,最も簡便な同定手法である最小二乗法を用いている. (4) 直径d=3cmのシンチレータを開発した場合の計測効率について検討を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本来d=3cmのシンチレータの開発を行う予定であったが,予備研究で,この小型シンチレータで実験を行うと,効率が低すぎることが判明した.従って,2022年度はd=5.1cmのシンチレータを用いた基礎実験を行っている.模型実験の計測結果の精度を上げることが困難なため,本来の地盤密度同定および最適設置のためのソフト開発にはいまだ至っていない.これらの点から,進捗状況はやや遅れていると判断される.
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今後の研究の推進方策 |
規模の小さい模型地盤を用いた基礎実験のみを続けて,計測精度を上昇させるのは困難なことが明らかとなったため,2023年度は,現地試験を実施する.大規模な現地試験を長期間続けることによって,計測精度の上昇を見込むことができる.同時に,シンチレータ数を増やし,実験の進捗を改善することを目指す.
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