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プロトンのシグナル減衰特性を活用した新たな地すべり災害リスク評価法の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K19228
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
研究機関琉球大学

研究代表者

木村 匠  琉球大学, 農学部, 准教授 (10794498)

研究分担者 中村 真也  琉球大学, 農学部, 教授 (30336359)
野田 翔兵  西日本工業大学, 工学部, 講師 (30749289)
研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード地すべり災害 / 降雨浸透 / プロトン / 間隙径分布 / 地質構造
研究開始時の研究の概要

短時間豪雨を誘因とした地すべりで大きな災害が毎年のように発生しており,「降雨地すべりの発生予知」が学術的・社会的課題であるが,地すべり内の降雨浸透と地下水挙動との関係が不明確で地すべり予知は困難である。核磁気共鳴(NMR)法の非破壊検査は,医療用MRIとして放射能被曝のない検査で一般的に利用されている。この技術を応用したNMR検層は水プロトンのシグナルが減衰する時間(緩和時間)から間隙径が得られ,透水性を計算できる。本研究では,地すべりの透水特性と地下水挙動の関係を非破壊法のNMR法による間隙径・透水性評価実験で決定し,新しい地すべりリスク評価法を提案する探究を行う。

研究実績の概要

短時間豪雨の地すべりで甚大な災害が毎年のように発生しており,「降雨地すべりの発生予知」が学術的・社会的課題である。この問いに対して,地すべりの浸透特性と地下水挙動の関係を明らかにするため,非破壊法の核磁気共鳴(NMR)法を用いる。NMR法は,医療用MRIとして利用されている。同技術を応用したNMR検層では,水分子(プロトン)からのシグナルが減衰する時間(緩和時間)を捉えて間隙径が得られ,透水性を計算できる。NMR検層は石油・ガスや地下水の資源量調査に活用されているが,地すべりの浸透特性と地下水挙動との関係に対して未踏である。本研究ではNMR法による間隙径・透水性評価実験で水がどのように地すべり内を浸透するかを決定し,新しい地すべりのリスク評価法を提案する探究的研究を行う。令和5年度は以下の研究活動を実施した。
現地調査を行い,堆積岩分布地域の試料採取を行うと共に,変成岩分布地域での新たな豪雨災害地域で予備調査を実施して試料採取地を確定した。採取した試料の一部と標準の砂岩試料について,X線CTデータを取得した。堆積構造を確認することができる試料もあり,風化変成岩の片理構造も捉えることができる可能性を見出した。NMR実験では,標準の砂岩試料で透水実験を行い,採取した試料の予備実験を進めた。採取した試料の一部について,粒度分析による粒度分布と粒度組成を得た。また,鉱物分析を行って物理性と鉱物特性の基礎データを収集した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度の実施計画に基づいて,現地調査を実施してNMR実験用サンプルの採取と新たな災害地での採取予定地を確定することができた。一部試料について,X線CTデータを取得した。昨年度に研究基盤の整備を進めたNMR実験では,標準サンプルとして砂岩試料の透水性データ取得を実施した。当初の計画通り進めることができたことから「おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

現地調査を進めて,実験用サンプル採取と新たな災害調査地を確定することができた。採取した試料は非破壊のX線CT分析を先行して行い,順次NMR実験を行う。試料の物性値を得るために粒度分析等のデータ取得を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 農村環境保全・防災学分野の研究活動および成果報告2022

    • 著者名/発表者名
      中村真也,木村匠
    • 雑誌名

      琉球大学農学部学術報告

      巻: 69 ページ: 40-41

    • NAID

      120007019293

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [学会発表] 地すべり土の強度および透水性に関係する要因解明と推定に向けた室内試験の取り組み2024

    • 著者名/発表者名
      木村匠,中村真也
    • 学会等名
      (公社)日本地すべり学会九州支部技術検討会 (沖縄県)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 花崗岩強風化土と変成岩強風化土のリングせん断強度特性-2017年九州北部豪雨災害で発生した地すべり土の例 -2023

    • 著者名/発表者名
      木村匠,中村真也
    • 学会等名
      2023年度(公社)農業農村工学九州沖縄支部大会 (那覇)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 2017 年九州北部豪雨災害における花崗岩風化土分布地域の地すべり機構の検討2023

    • 著者名/発表者名
      木村匠,中村真也
    • 学会等名
      2023年度(公社)日本地すべり学会九州支部学術講演会 (鹿児島)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2022-07-05   更新日: 2024-12-25  

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