研究課題/領域番号 |
22K19236
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
杉山 文博 筑波大学, 医学医療系, 特命教授 (90226481)
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研究分担者 |
村田 知弥 筑波大学, 医学医療系, 助教 (60713485)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ランダムミュータジェネシス / ゲノム編集 / ランダム変異 / small RNA / piRNA / microRNA / 精子形成 / 生殖隔離 / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
生物多様性を創出する種分化における生殖隔離機構の理解は、獣医学・畜産学・実験動物学を含め生物学におけて重要な課題である。マウスの生殖隔離は2つ遺伝座(Hst1とHstx2)に支配されており、Hst1の責任遺伝子はPrdm9であり、Hstx2は未だ同定されていない。そこで、雑種不稔マウスモデルを用い、連続する精子形成、特に減数分裂前期に着目し、piRNA及びmicroRNAを含む転写物のダイナミクスな発現様式をゲノムワイドに捉え、生殖隔離における遺伝子発現のダイナミックなプロセスの逸脱に関わる分子シグニチャーを明らかにする挑戦である。
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研究成果の概要 |
我々は標的ゲノム領域内でランダムで多様な変異を誘導するために、新規手法であるCTRL-Mutagenesisを開発した。様々な組み合わせのsgRNA発現カセットと様々なオンターゲット変異の組み合わせにより、標的ゲノム領域に多様な変異をランダムかつ同時的に導入し、87のクローンから成るランダム変異ES細胞クローンライブラリーを構築した。これまでのランダムミュータジェネシス手法では成し得なかった、約70 kbの標的ゲノム領域へもIndel変異だけでなく領域欠失をランダムに導入することのできるCTRL-Mutagenesisが非コードゲノム領域の機能解析研究に貢献することが期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生命現象を直接制御するタンパク質自体も重要であるが、その発現パターンを制御するプロモーターやエンハンサーなどのシス制御エレメントやmiRNAクラスターやpiRNA制御ドメインなどの機能エレメントも重要である。 標的ゲノム領域内でのランダムミュータジェネシスは有効でが、ENUやジーントラップ法のような一般的なゲノムワイドミュータジェネシスでは、原理的にゲノム領域の欠失や一定の領域内に複数の変異を導入することはほとんどない。 本研究で構築したCTRL-Mutagenesisは精子形成piRNAおよび転写物の分子ダイナミクスなどのシス制御エレメントの機能的に重要な領域の決定に貢献する。
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