研究課題/領域番号 |
22K19244
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村井 篤嗣 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (10313975)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 畜産学 / 栄養生理学 / ニワトリ / 卵 / 栄養素 / 脂質 / 生理学 / 栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
鶏卵の黄身は一つの卵母細胞に大量の卵黄が集積したもので、一部の血中成分が優先的に取り込まれたものです。我々は、あらゆる動物種で同定例がない新奇なLRP2L(Low-density lipoprotein Receptor-related Protein 2-Like)受容体がニワトリの卵母細胞膜で特異的に発現することを見つけ出しました。本研究ではこのLRP2L受容体が卵黄に取り込む物質を見つけ出すことに取り組みます。マウスの卵巣でも類似の遺伝子が発現しており、卵生動物ではないマウスにおける発現特性と生殖機能との関連性を調査します。
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研究成果の概要 |
我々は、母子免疫の仕組みを解明する過程で、全ての動物種で同定例がない新奇な受容体LRP2Lを発見した。本研究ではLRP2Lの内因性リガンドの同定を最終目標とし、LRP2Lのニワトリとマウスでの発現特性の解析および血中の内因性リガンドを探索した。ニワトリの卵巣では、LRP2Lは白色卵胞でその発現が最も高く、発育段階が進むにつれて減少することが判明した。また、マウスの精巣や卵巣でも本遺伝子が発現することが判明した。分子サイズが異なる分泌型のリコンビナントLRP2Lを作出しニワトリ血液中の内因性リガンドを探索したが、有力なリガンドの同定には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LRP2L受容体の血中内因性リガンドは依然として明らかではないが、LRP2Lの卵母細胞膜での発現の特徴、哺乳類におけるオルソログ遺伝子の発現についての知見を得ることができた。今回作出したLRP2Lのミニタンパク質を活用して、LRP2Lのリガンド探索や生理的役割を解析することで、鳥類だけではなく、幅広い生物種での本受容体の機能が明らかにされていくであろう。本研究は、生殖機能を制御する新しいホルモンや機能性成分の発見につながることが期待される。
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