研究課題/領域番号 |
22K19248
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
李 智博 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (50372660)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 減数分裂 / 生殖細胞 / コヒーシン / 体細胞 / 配偶子 |
研究開始時の研究の概要 |
減数分裂は配偶子を形成するための特殊な分裂であり,2回連続する分裂の第一分裂において,相同染色体が対合・組換えによって連結し,最終的に分離する。この特徴的な染色体の動きには,減数分裂特異的に発現するコヒーシンサブユニットRAD21Lが重要な役割を担っている。本研究では,将来的な革新的繁殖技術の創出(体細胞核の半数体化)を見据えて,体細胞の相同染色体を連結させる減数分裂模倣系の構築を開発することを目的とする。その方法として,RAD21L安定発現細胞株の樹立による異所性発現の効果の評価,共免疫沈降物の質量分析によるRAD21L相互作用分子の同定,安定発現細胞株への相互作用分子の共発現を試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では,減数分裂特異的コヒーシンサブユニットを体細胞において薬剤誘導により異所性発現させる系の開発を目指した。その結果,導入した4つの減数分裂特的遺伝子のうち2つの異所性発現が確認できたが,残り2つについてはタンパク質の発現が確認できなかった。また,減数分裂特異的コヒーシンRAD21LとREC8の細胞内の発現量を調べ,第一減数分裂前期の前半まではほぼ等量存在し,両方を合わせると既報の体細胞のコヒーシンの発現量よりも多いことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
減数分裂特異的コヒーシンの機能を解析するためには生殖細胞が必要であるが,体細胞で発現系を構築すれば生殖細胞を採取するために使用する実験動物の数を減らすことができる。本研究ではその系の構築までには至らなかったが,部分的に進めることができた。また,これまで減数分裂細胞にコヒーシン分子がどの程度存在するかわかっていなかったが,RAD21L型とREC8型の2種類のコヒーシンが減数分裂の初期の時期にはほぼ等量存在し,合わせると体細胞よりも量的には多いことがわかった。
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