研究課題/領域番号 |
22K19251
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
岩森 督子 九州大学, 農学研究院, 特別研究員(RPD) (10711509)
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研究分担者 |
岩森 巨樹 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70647362)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 生殖細胞間架橋ICB / 精子形成 / 非膜オルガネラ / RBM44 / KIAA1210 / 生殖細胞間架橋 / 非膜型オルガネラ |
研究開始時の研究の概要 |
生殖細胞間架橋(ICB)は一精子幹細胞由来の全生殖細胞を結合し、欠損すると雄性不妊になる重要な構造体だが、その機能はわかっていない。ICB濃縮精製物から同定したICB局在因子RBM44およびKIAA1210はRNAおよびRNA結合タンパク質群と結合し、タンパク質とRNAで形成される遺伝子発現の調節の場である非膜型オルガネラを形成することがわかった。本研究では、非膜型オルガネラ構成因子RBM44とKIAA1210の非膜型オルガネラにおけるRNA結合タンパク質としての作用を解明し、これら因子がICBに局在する意味を探求することにより、ICBの機能解明につなげる。
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研究実績の概要 |
精巣の精細管上皮上には精子を形成する生殖細胞とそれを支持するセルトリ細胞がある。精細管内には生殖細胞細胞間に形成される生殖細胞間架橋(Intercellular bridge: ICB)、セルトリ細胞間に形成される血液精巣関門(BTB)、セルトリ細胞-生殖細胞間に形成されるEctoplasmic specialization(ES)があり、いずれも欠損すると雄性不妊になるが、これら構造体の詳細な機能は未明である。我々が同定したRBM44、KIAA1210はICBに局在するだけでなくRNAと結合し、非膜オルガネラを形成する。非膜オルガネラはタンパク質-RNA分子が結合・解離を繰り返し、特定分子濃度になると液-液相分離を介して形成されるリボ核タンパク質(RNP)顆粒であり、遺伝子発現が調節される。非膜オルガネラに含まれるICBタンパク質はRBM44、KIAA1210が初である。本研究では、非膜オルガネラ構成因子RBM44とKIAA1210の分子機能解明とICB局在の意味を探究し、ICBの機能解明に繋げることを目的とする。 これまで、ICBは生殖細胞間のシンクロニシティを担うと予想されてきたが、本研究はその予想と異なる機能を導く可能性を秘める。本研究成果はICBの機能解明を飛躍的に進める鍵となり、精子形成に置いて重要な知見になることが期待される。 本研究では、RBM44およびKIAA1210が構築する非膜オルガネラを分類同定し、集合体を形成するRNAおよびタンパク質を同定する。また、RBM44およびKIAA1210による液-液相分離・非膜オルガネラ形成を再現し、責任ドメインの同定と形成阻害実験から各々の機能を考察する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
免疫組織化学染色によりRBM44とKIAA1210が形成する非膜オルガネラの分類特定に近づいている。また、精巣抽出液のプロテオミクス解析によるRBM44およびKIAA1210と結合するタンパク質の同定と RIP(免疫沈降-RNAシークエンス)による結合RNA群の同定も順調に進んでおり、随時解析を行う予定である。また、RBM44およびKIAA1210のドメイン解析の結果を元にそれぞれの変異体発現プラスミドの作製も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
RBM44やKIAA1210とともに同定したタンパク質・RNAを細胞に導入し、液-液相分離がおこるか、非膜オルガネラが形成されるかどうか調べるとともに、必要因子、不必要因子を分類する。特に PIWIL1が関与するかどうかに注目する。並行して、合成タンパク質・RNAを用いて in vitroで相分離・非膜オルガネラ形成が生じるかどうか調べる。続いて、変異体の導入により相分離・非膜オルガネラ形成に必須のドメインを同定すると共に ICB機能を考察する。
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