研究課題/領域番号 |
22K19257
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
嘉糠 洋陸 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (50342770)
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研究分担者 |
齊木 選射 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (70738971)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | マラリア / 原虫 / 寄生虫 / 感染 / 冬眠 / 低体温療法 / 代謝 / ハムスター / マラリア原虫 / 低温 |
研究開始時の研究の概要 |
冬眠は、平常時よりも極端に低い体温にて消費エネルギーを節約し、低温環境や食糧不足などの危機的状況を乗り越える生存戦略の1つである。冬眠動物は、冬季に異化・同化に係る遺伝子群の発現量を顕著に上昇させるなど、非冬眠動物にはない特殊な代謝システムを備える。寄生性原虫は、生育に栄養素を宿主に依存し、複雑な生活環を有する単細胞の真核生物である。本研究課題は、マラリア原虫をモデルとして、冬眠シリアンハムスターにおける寄生性原虫の挙動を組織・分子レベルで解析することにより、宿主-病原体相互作用における新規の科学的知見を得ることを試みる。
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研究成果の概要 |
冬眠は、平常時よりも極端に低い体温にて消費エネルギーを節約し、低温環境や食糧不足などの危機的状況を乗り越える生存戦略の1つであるとともに、いまだに多くの点が不明であることから、新たな医学的研究への応用および発展可能性が期待されている。研究代表者らは、冬眠動物時動物を用いた解析から得た洞察を元に、培養及び齧歯類モデルの2種類の実験系を用いた解析から、マラリア治療薬と低体温療法が相加効果を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
得られた研究成果から、齧歯類モデルを中心に、通常は恒温動物体内にて安定した温度にて増殖するマラリア原虫について、温度の低下に対して増殖動態が減少することに加え、抗マラリア薬の投与量を減少させる可能性を見出した。本研究成果の今後の発展により、重症頭部外傷や重症脳血管障害の患者、心肺停止から蘇生後の患者に用いられる低体温療法を重症マラリアの治療に応用するなど、感染症の新規治療法の確立へと発展する可能性を有しており、医学的な立場から人間社会への貢献が期待される。
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