研究課題/領域番号 |
22K19291
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
Packwood Daniel 京都大学, 高等研究院, 准教授 (40640884)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | Transcriptomics / RNA Structures / Nanopore technology / Chemical probes / Informatics / RNA protein interactions / RNA modifications / ナノポアシークエンシング / リボソーム / RNA-たんぱく質相互作用 / ケミカルプローブ / バイオインフォマティクス / Nanopore / Direct RNA sequencing / RNA-protein interactions / Chemical probe / Machine learning |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、学際的なアプローチを使用して、RNP-BI-NANO-Seqと呼ばれる迅速に適応できるシーケンス技術を開発することを目的としている。これにより、癌のリボソームにおけるRNA-タンパク質相互作用を調べる既存の方法における欠点を克服することが可能である。癌だけでなく他の多くの病気でもリボソームの機能不全は見られる。これら疾患に対する既存の薬剤の多く はリボソームを標的にしており、結果として得られたデータセットは、新しい創薬可能な RNA構造を明らかにし、新しい創薬に役立つ。
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研究成果の概要 |
反応選択的ケミカルプローブを用いた、ナノポアによるディレクトRNAシークエンシングという概念の実証に成功した。その特徴は、IndoCと名付けたインフォマティクス手法により予測精度が改善されたところにある。IndoCによる修飾RNAの検出に関する初期段階での結果に加え、機能性量子ドットのナノバイオ相互作用について論文として報告した。また、コンピュータ支援によって天然物由来の低分子プローブが発見できる可能性について総説にまとめた。現在は戦略を拡張し、狭窄部分などが設計可能な核酸ベースのナノポアを作製することで、RNAの高次構造のほか生体分子全般に利用できるシークエンシング技術の開発を目指している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のCovid-19の世界的流行により健康についての信頼性の高い指標として、RNAから細胞内環境に関する正確な情報が得られることが明らかになった。本研究により開発された、ケミカルプローブを用いたディレクトRNAシークエンシング法は、他の研究室でも取り入れることのできる簡便なものである。したがって、感染症であれがんのような非感染性疾患であれ、未知のRNA修飾やその相互作用の場所を特定するマッピング研究への波及効果が期待できる。そうして得られたデータセットの解析は、診断用疾患マーカーあるいは新薬の標的となるようなRNAの新規構造の発見や、不治の希少疾患に対する核酸医薬の創出に役立つ可能性がある。
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