研究課題/領域番号 |
22K19333
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
辻村 誠一 名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (10381154)
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研究分担者 |
沼野 利佳 豊橋技術科学大学, エレクトロニクス先端融合研究所, 教授 (30462716)
橋口 周平 鹿児島大学, 理工学域工学系, 助教 (40295275)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | メラノプシン / 時計遺伝子 / 行動リズム / 概日リズム / 多原色光源装置 / ipRGC |
研究開始時の研究の概要 |
網膜に存在する光受容器の1つであるメラノプシン細胞は、錐体細胞および桿体細胞と同様に明るさの知覚に寄与することが報告されている。この発見は、視覚科学のみならず、生物学、医学、工学等、様々な分野に多大な影響を与えている。メラノプシン細胞は、概日リズムの時計遺伝子の発現への影響や、免疫制御、さらには脳神経系まで様々な生体反応に影響を与えていると報告があり、したがって、メラノプシン細胞の機能を検証し解明することは様々な分野でのブレークスルーとなることが期待される。 本研究ではメラノプシン細胞のみを選択的に刺激可能なマウス用多原色光源装置を用いて、メラノプシン細胞の機能の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、メラノプシン細胞を起因とする刺激量を制御し、メラノプシン細胞によるマウス概日リズムの制御機能への寄与について、基礎研究の観点から検証することを目的としている。すでに多原色光源装置の開発を終え、実験を実施している。 メラノプシン細胞を選択的に刺激した際の時計遺伝子発現振動の位相変化(概日リズムの位相変化)をモニターする実験においては、マウスの輪回し実験および時計遺伝子Per1の解析により、メラノプシン視物質への選択的刺激が概日リズムの調整機能にどのように影響するかを検証した。現時点でメラノプシンが概日リズムの位相同調機能に寄与していることを示唆するデータを得た。研究成果の一部は2023年12月に開催された日本分子生物学会で発表した。また鹿児島大学で実施している恒明条件下でのメラノプシン細胞への選択的な刺激がマウスの行動リズムのフリーラン周期にどのような影響を与えるかを検証する実験系をセットアップし、現在データを収集している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度、新型コロナウィルスの影響により一部電子部品の入手が困難になり、実験装置の開発が若干遅れたが、今年度は実験を進め現在データの収集中である。研究成果の一部は日本分子生物学会で発表し、さらに4月には九州山口沖縄リズム研究会で発表予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、メラノプシン細胞を錐体細胞や杆体細胞とは独立に刺激可能な多原色光源装置を用いて実験を実施する予定である。
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