研究課題/領域番号 |
22K19356
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
大塚 稔久 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40401806)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 有芯小胞 / シナプス / 光ツール / ELKS |
研究開始時の研究の概要 |
有芯小胞の放出が制御するセカンドメッセンジャーである細胞内Ca2+、cAMPやジアシルグリセロール(DAG)を操作するオプシンを有芯小胞放出部位に集積させるタグを開発し、有芯小胞放出を光操作する系を確立する。また、有芯小胞の挙動をモニターするため、有芯小胞マーカーchromograminBにpH感受性蛍光タンパク質等を付けたマーカーを開発する。これらのツールを駆使し、有芯小胞の分泌メカニズムの解明を目指す。
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研究実績の概要 |
セカンドメッセンジャーcAMPを合成するオプシンであるbPACを軸索末端局在化タグの開発した。bPACの軸索末端局在化とそれを用いたシナプス小胞の分泌促進に関するデータをまとめ論文を現在投稿中である。また、Ca2+を操作するオプトツールPsChR2を軸索に局在させるタグも開発した。これらのオプシンは青色光励起のため、有芯小胞マーカーchromograninB の挙動をモニターするためにpH感受性緑色蛍光タンパク質を用いるのは励起波長が重複するため、赤色pH感受性蛍光タンパク質pHmScarletを利用するため、初めにシナプス小胞で挙動を確認するため、synaptophysinにpHmScarletを融合したものを作製したが、凝集塊を形成しやすく、シナプス小胞への局在がうまくいかなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オプシンをシナプス末端に局在させるタグの開発は順調に進み、その成果は現在論文投稿中である。しかしながら有芯小胞の動態をモニターするツールについては完成に至らなかったためおおむね順調に進展しているとした。
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今後の研究の推進方策 |
1) 前年度に作製した放出機構局在化オプシンをエピトープタグ付きNPYといっしょに PC12などのモデル細胞に発現させ、細胞外に放出されるNPYを計測する系を構築し、オプシンによる有芯小胞の放出制御を検討する。さらに前年度に引き続き有芯小胞放出部位に局在するELKSにオプシンを融合の開発を行う。また、mCherry-mCherry nanobodyよりも親和性が強いALFAタグ-ALFA nanobodyをオプシンとELKSに用いた有芯小胞放出機構への局在化の開発も行う。 2) 有芯小胞をモニターする系を確立するためにpHmScarlet以外のpH感受性赤色蛍光タンパク質を用いて有芯小胞のモニターに適したものをスクリーニングにより選定する。有用なpH感受性赤色蛍光タンパク質が見つけられたのちにはchromograninBなどと融合し、有芯小胞の動態がイメージングで観察できるか検討し、オプシンによる有芯小胞の分泌制御を明らかにしていく。 また、末梢組織へツールを発現させるためのAAVベクターの開発も並行して進めていく。
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