研究課題/領域番号 |
22K19372
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
荒川 大 金沢大学, 薬学系, 准教授 (40709028)
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研究分担者 |
藤田 光 金沢大学, 薬学系, 助教 (40782850)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 腎臓 / トランスポーター / 尿毒症物質 / 尿中排泄 / 炎症 / CD38 / NPT4 / 結合タンパク質 / 毒性 / 尿酸 / インドキシル硫酸 / 慢性腎不全 / 慢性腎毒性 / トリガータンパク質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、慢性腎臓病(CKD)の予防および治療方法の提唱を目指し、CKDの増悪原因となる有機アニオン性尿毒症物質(UTx)の毒性発現メカニズムを明らかとする。この目的達成のため、異分野融合体制に基づいた 1) 好気的呼吸かつ高い有機アニオン輸送体発現を利点とする三次元培養ヒト近位尿細管上皮細胞、2) UTx結合ビーズによるUTx結合タンパク質の同定、3) 網羅的プロテオミクスに基づく代謝経路解析手法を利用し、トリガータンパク質の同定と機能解明を行う。
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研究成果の概要 |
尿毒症物質である尿酸の結合タンパク質の探索を行った結果、NAD+分解酵素CD38と結合することを明らかとし、尿酸はCD38の阻害を介してマクロファージにおける免疫炎症反応を調節する働きがあることを見出した。また有機アニオントランスポーターNPT4ノックアウトマウスを用いたメタボローム解析の結果、NPT4がインドキシル硫酸を生理的な基質とし、NPT4の機能低下はインドキシル硫酸の血中濃度上昇を引き起こすことを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿酸の生理的意義は抗酸化作用以外不明であったが、本研究により尿酸はNAD+の細胞内濃度の調節に関与し、急性炎症反応を抑制する働きがあることが示された。またインドキシル硫酸の尿中排泄に関わる輸送機構を明らかとしたことで、尿毒症物質の体内蓄積を低下させる治療・予防手法へ発展させられる可能性を示すことができた。
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