研究課題/領域番号 |
22K19387
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
山田 健人 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60230463)
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研究分担者 |
林 睦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (60327575)
山田 幸司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90570979)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | モノクローナル抗体 / 核内移行 / single chain Fv / がん細胞 / 免疫担当細胞 / scFV / 抗体薬剤複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
モノクローナル抗体(MoAb)は医薬品の中で有望で抗体-薬剤複合体(Antibody- Drug Conjugate;ADC)や二重特異性抗体へ発展してきた。しかしMoAb自体を核内に移行させる技術はない。本研究では、1)細胞膜から核内移行する抗原分子の探索とそのMoAb作成、2)核内移行するMoAbスクリーニング法の開発とエピトープ解析、3)免疫細胞、がん細胞での新規MoAbの核内移行とその機能解析、を行う。MoAbを核内まで輸送させることで、ADC化や二重特異性抗体化により、核内への機能抗体/分子の核移行による核酸合成阻害や修復修飾、エンハンサー機能の修飾による転写調節等が可能となる。
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研究実績の概要 |
モノクローナル抗体(MoAb)はバイオ医薬品の中で有望であり、抗体-薬剤複合体(Antibody-Drug Conjugate;ADC)や二重特異性抗体へ発展を遂げている。しかし、これまでMoAb自体を核内に移行させる技術はなかった。そこで本研究は、1)細胞膜から核内移行する抗原分子の探索とそのMoAb作成、2)核内移行するMoAbスクリーニング法の開発とエピトープ解析、3)免疫細胞、がん細胞での新規MoAbの核内移行とその機能解析、を行う。初年度は、細胞膜表面抗原に対するMoAbパネルおよびsingle chain Fv(scFV)ライブラリー(大腸癌、リンパ球)を用いて、細胞をMoAb処理後に核局在マーカー(核膜孔Nup98、核膜Lamin A、核スペックルSC35、核小体Fibrillarin、エンハンサー領域 RNA polymerase II)と抗原の核内共在をDuolink in situ法で解析し、核内に移行し局在する細胞膜表面抗原を選別した。その候補抗原をBaculoウイルス発現系で作出・精製しBalb/cマウスへ免疫後、黄色蛍光分子Venus付加ライブラリーを作成した。今後、scFvクローンの選別を開始し、抗原発現細胞によるCODEX technology解析により、抗原・抗体の核内共存クローンの反復選別を行う予定である。MoAbを核内まで輸送させることができれば、ADC化や二重特異性抗体化により、これまで不可能であった核内への機能抗体/分子の核移行による核酸合成阻害や修復修飾、エンハンサー機能の修飾による転写調節、核輸送の促進・阻害などが可能となると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究計画は、1)細胞膜から核内移行する抗原分子の探索とそのMoAb作成、2)核内移行するMoAbスクリーニング法の開発とエピトープ解析、3)免疫細胞、がん細胞での新規MoAbの核内移行とその機能解析、の3段階からなる。現在、最も時間と労力を要する第一段階である核内移行する抗原分子の探索とそのMoAb作成を行なっており、細胞膜表面抗原に対するMoAbパネルと核局在マーカー(核膜孔Nup98、核膜Lamin A、核スペックルSC35、核小体Fibrillarin、エンハンサー領域 RNA polymerase II)と抗原の核内共在をDuolink in situ法で解析する研究を行うことにより、すでに候補分子を得られたことから、その黄色蛍光分子Venus付加ライブラリーを作成し、scFvクローンを得つつある。今後のcFvクローンについて核内移行を指標にスクリーニングからエピトープマッピングへ移行させる基礎的検討を開始している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、核内に移行し局在する細胞膜表面抗原の選別を継続し、その候補抗原をBalb/cマウスへ免疫後、黄色蛍光分子Venus付加ライブラリーを作成し、scFvクローンを得る。次に上記のscFvクローンについて核内移行を指標にスクリーニングする。スクリーニングは、抗原発現細胞によるCODEX technology解析を用いて、抗原・抗体の核内共存クローンの反復選別を行い、さらに初年度同様に各種核局在マーカーとの核内共在をDuolink in situ法にて確定する。得られたscFvクローンは抗原とその変異体との結合解析からエピトープマッピングを行う。核移行効率が低い場合には、scFvへの核移行シグナル配列付加あるいはRan-GEF配列付加を試みる。得られたクローンの中から、親和性や核移行効率が高いものについて、in vitroでの抗原発現細胞(免疫担当細胞由来株、がん細胞株)における抗原/抗体の経時的局在変化と各細胞分画での半減期を測定し、細胞増殖や細胞周期、細胞接着、サイトカイン産生などの細胞生物学的変動の観察さらにトランスクリプトーム解析を行い、核内移行抗体の機能を明らかにする。
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