研究課題/領域番号 |
22K19417
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高井 俊行 東北大学, 加齢医学研究所, 特任教授 (20187917)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ミクログリア / アルツハイマー病 / 免疫チェックポイント / フィブロネクチン / インテグリン / スカベンジャー |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー型認知症(AD)を克服するため,本研究では脳ミクログリア細胞(MG)が有する免疫抑制性受容体を標的とすることでMGを賦活化し,神経毒となるタンパク質の蓄積を抑制でき,ADの克服が可能であるというコンセプトを証明し,その分子基盤を解明する。これにより細胞外マトリックスと認知症という斬新な学術研究領域を構築できる可能性もあるうえ,AD研究に新機軸が形成され,潮流が大きくMG制御の方向に舵を切ることとなる。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー型認知症(AD)に対する創薬として,アミロイドβ(Aβ)除去を担うミクログリア細胞(MG)活性化機構を刺激する第三世代の新薬開発を超えた第四世代の創薬の礎となる学術的基盤を作る目的でMGが有するミエロイド免疫チェックポイント(MIC)がADの治療標的になるというコンセプトを実証し,その分子基盤の解明を試みた結果,MGをMICのLILRB4が抑制し,この効果がフィブロネクチンの共存下で影響を受けることが示唆された。また本研究の過程でMGに新しいMICが機能する可能性が発見され,現在ヒト末梢血単球などを対象に基礎的検討を進めており,今後の応用研究への展開が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルツハイマー型認知症(AD)に対してアミロイドβ(Aβ)に対する抗体を用いて分解処理を期待した第二世代の抗体医薬は効果が期待されたほど高くない。ミクログリア細胞(MG)を活性化してAβ除去を狙う第三世代の創薬が注目されているが,これを超えた第四世代を開拓する礎となる学術的基盤を作る目的で本研究を行なった。MGをミエロイド免疫チェックポイント(MIC)LILRB4がフィブロネクチンを介して抑制する新しい機構が示唆され,学術的に意義ある成果が得られた。さらに新しいMICが共存する可能性が示され,今後,学術的に注目される分野となり,第四世代の新薬開発への展開が期待される。
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