研究課題/領域番号 |
22K19421
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分49:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
藤谷 与士夫 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (30433783)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 膵島 / PP細胞 / 膵がん / 内分泌細胞 / 膵癌 / islet / pancreatic cancer / PDAC / PP cell |
研究開始時の研究の概要 |
最近の研究の進歩により、早期癌の治療成績は確実に改善してきた。そのなかにあって膵臓癌の5年生存率は10%を切る程度であり、新たな診断・治療法の開発が急務である。現在、膵癌は膵腺房細胞あるいは導管細胞から発生すると考えられている。本研究では我々が開発した動物モデルを用いて、膵ランゲルハンス島に存在する膵内分泌細胞から膵臓癌が発生する仕組みを研究する。本研究は、膵癌発生についての新知見をもたらし、これまでにない診断・治療法に繋がる可能性がある。
|
研究成果の概要 |
膵がんは早期発見が困難ながん種であり, 本邦における5年生存率は他のがんに比べて極端に低い. 膵臓は腺房細胞, 膵管細胞そして膵ランゲルハンス島(内分泌細部)の3つのコンパートメントから成るが, 膵がんは腺房細胞をoriginとしてADM (acino-ductal metaplasia)を経て発生すると現在は考えられている. 本研究では, 我々が他の目的の実験の過程で偶然に開発した, 膵ランゲルハンス島に存在する内分泌細胞の一つであるPP細胞を起源として悪性度の高い膵がんを発生するユニークな動物モデルを分子レベルで解析することにより, 膵がんの新奇発症経路を明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵臓がんの5年生存率は、胃がんなど他のがん種に比べて極端に低い。早期の診断が難しいのが原因で、診断されたときは病気が進んでいることが多く、早期診断技術と治療法の開発が喫緊の課題となっている。膵臓がんの起源は従来、主に消化酵素の生成を担う外分泌細胞と考えられてきた。本研究では膵島内の内分泌細胞の一つ、PP細胞に着目。遺伝子組み換えマウスを使い、この細胞において、がん遺伝子を活性化させると膵臓がんが極めて早期に発症する結果が得られた。今後、PP細胞から発症する膵臓がんの詳しい特徴が明らかにされることにより、治療法の開発につながることが期待される。
|