研究課題/領域番号 |
22K19489
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐橋 健太郎 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (90710103)
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研究分担者 |
勝野 雅央 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (50402566)
横井 聡 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (30815460)
蛭薙 智紀 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00927527)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 運動ニューロン疾患 / 脊髄性筋萎縮症 / 球脊髄性筋萎縮症 / 運動ニューロン / 軸索 |
研究開始時の研究の概要 |
球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症では脊髄の運動ニューロンに細胞死がおこる。モデルマウスにおいて、運動ニューロンではその突起が先行して障害されることが見出されているが、機序は不明である。本研究では運動ニューロン周辺の環境を維持した、疾患モデルマウスの脊髄の培養実験を通じて、初期の、突起異常の発症機序に迫る。運動ニューロン特異的な障害理由の解明と、早期の突起異常に対する標的治療の開発を目指していく。
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研究成果の概要 |
運動ニューロン疾患では運動ニューロン死による進行性筋萎縮がおこるが、先行して軸索萎縮が認められ、発生期の障害が想定されているが、詳細は不明である。我々はマウス脊髄を用い、発現異常が明らかとなった遺伝子が運動ニューロンに限定して発現することを見出した。また遺伝子由来タンパク質が疾患の変異RNAに結合し、モデルマウス組織の培養において軸索伸長障害をきたすことが明らかとなった。またモデルマウス胎仔の運動ニューロンの遺伝子発現解析により、運動ニューロンの発生・分化に必須の遺伝子の発現異常を同定した。さらに関連して軸索形態異常が確認されており、運動ニューロンの特異的脆弱性機序の解明につなげた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝性神経難病である運動ニューロン疾患において、原因遺伝子の解明に続き、有用なモデルマウスの開発などにつながっているが、運動ニューロン特異的な障害機序については十分な理解に至っていない。また各疾患に共通したメカニズムを明らかにすることにより、根治治療法の確立への発展も期待される。本研究では、これまでにない、マウス胎仔毎の脊髄の運動ニューロンの単離・解析、またマウス胎仔脊髄の組織培養も組み合わせ、網羅的な遺伝子の発現解析を通じて、運動ニューロン死が起こる以前の、神経突起の発達障害をもたらす、分子レベルでの原因を突き止めることに成功した。
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