研究課題/領域番号 |
22K19494
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
武内 俊樹 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60383741)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 遺伝子解析 / 新生児 / 肝炎 / 脳炎 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢血の網羅的遺伝子解析で病的遺伝子変異が同定されない新生児期発症の肝炎や脳炎脳症等を持つ重症新生児において、炎症を有する組織(病巣)の生検残余検体や体液に含まれる微量なDNAおよびRNAを抽出し、メタゲノム解析により検体に含まれる病原体(ウイルス、細菌、寄生虫、真菌など)を特定する。
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研究実績の概要 |
迅速な原因診断が求められる重症新生児の遺伝子解析のために、次世代シーケンスデータ専用集積回路および人工知能を用いた超高速解析系の解析パイプラインを構築に着手した。出生直後から、呼吸不全、活気不良、哺乳不良などの非特異的な症状を呈する重症新生児で、通常の原因検索のための検査で原因が不明の場合に、遺伝性疾患の診断のために末梢血検体を用いた短鎖型次世代シーケンサーによる網羅的遺伝子解析を行った。親権者から書面で同意を得たのちに、両親および本人からの末梢血採取を行ってDNAを抽出した。患者の採血検体採取時点から短鎖型次世代シーケンサーでのエクソーム解析による疾患原因変異同定と診断確定までを最短で2日程度で行うことに成功した。続いて、将来の医療現場への実装の可能性を検討するために、さらなる小型化についての検討を行った。現在の網羅的遺伝子解析の主流であるデスクトップ型短鎖シーケンサーは比較的大型で実験室内に設置されるが、ノートパソコンでも運用可能な超小型長鎖シーケンサーによる解析系の構築を行った。従来の短鎖型次世代シーケンサーによる解析では診断が不明であった症例の疾患原因変異を探索するとともに、短鎖型次世代シーケンサーでは同定が困難あるいは不可能なゲノム構造異常やメチル化異常を解析した。具体的には、末梢血から抽出したDNAを遠心機を用いて16kbp程度に断片化し、ライブラリ作成を行った。Graphics Processing Unit(GPU)を用いて長鎖解析専用の解析パイプラインの構築を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
長鎖型シーケンサーによる解析系の構築を進めることができているため
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今後の研究の推進方策 |
末梢血から抽出したDNA得られる遺伝情報と、病原体や病巣から抽出したDNAやRNAから得られる遺伝情報の比較を行い、重症新生児の原因診断の仕組みに向けて研究を推進する。
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