研究課題/領域番号 |
22K19507
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川口 義弥 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (60359792)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | インスリン遺伝子異常症 / iPS細胞 / 病態モデル / インスリン遺伝子以上症 / 疾患モデル |
研究開始時の研究の概要 |
病態の発動が胎生期の臓器形成段階にまで遡り、出生後に発症する疾患の病態進行の全過程を再現するモデルの開発は難しく、問題解決に向けて唯一期待できるのがヒトiPS細胞を用いた分化誘導系の活用である。本研究では、イントロン2にヘテロ接合型 c.188-31G>A変異を持つインスリン遺伝子異常症の病態モデルを作成し、詳細な病態メカニズムの解明と薬剤スクリーニング系の樹立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ヒトiPS細胞を用いて、インスリン遺伝子のイントロン2にヘテロ接合型 c.188-31G>A変異を持つインスリン遺伝子異常症の病態モデルを作成し、薬剤スクリーニング系の樹立を目指した。 ヒトiPS細胞株ChiPSC12株にc.188-31G>A変異を導入し、分化誘導を行ったところ、①インスリン蛋白発現当初から分化過程を通じたインスリン細胞数の減少が観察され、②早期からの小胞体ストレス反応発動とストレスマーカー陽性細胞の経時的蓄積を見出した。③ところが、アポトーシスは意外にも分化過程終盤に散見される程度であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝性疾患で、その病態発動が胎生期に遡ると考えられる疾患においては、iPS細胞を用いた病態モデルが、疾患進行の全過程を模倣し得る唯一の方法である。本研究ではインスリン遺伝子異常症を例としてβ細胞分化誘導プロトコールを用いた疾患モデルを作成し、分化過程における疾患の進行を観察できたことには一定の学術的意義が存在する。その一方で、疾患の病態は必ずしも一種類の細胞の異常だけで説明できるものではない事から、本研究方法の限界には留意する必要がある。
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