研究課題/領域番号 |
22K19510
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
松原 悦朗 大分大学, 医学部, 教授 (70219468)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 抗体医療 / 触媒医療 |
研究開始時の研究の概要 |
先制医療効果を有するマイクロ抗体を活用することで、これまで抗体医療の最大の弱点であった血液脳関門通過性と細胞内移行性を克服し、アルツハイマー病の病的変性過程を生理的状態へと回帰させる予防的触媒医薬開発を目指す。従来の抗体医療の既成概念を一新し、アルツハイマー病は予防を標的とした先制医療対象疾患であるとの新たな疾患概念構築を実現するため、その臨床応用を念頭に置き、マイクロ抗体のmechanism of action(MOA)解明を本研究で遂行する。
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研究実績の概要 |
先行研究のAPP過剰発現ADモデルマウス(Tg2576)で立証した血液脳関門通過型細胞内抗体の先制医療効果を、APP過剰発現自体に由来する課題を克服し、かつヒト病態を忠実に反映するAPPノックインマウス(APP-KI)でも再現することができたことを受けて、アルツハイマー病における臨床応用を見据え、その普遍的な抗体作用機序解明を目指し本研究に着手した。 2022年度は両マウスの脳病理や生化学的解析結果の比較検証から、Tg2576で認められた触媒抗体活性が、APP-KIでは認められず、抗体による記憶障害発症予防を実現しているAD発症病態修飾機序がTg2576とAPP-KIでは異なる可能性が見出された。 2023年度はこの相違の原因を究明する中で、その発症病態抑制の本態が、抑制性神経細胞を舞台としたケミカルシャペロン活性を有する抗体のオートファジー機能維持にある傍証が得られてきた。本効果発現には、血液脳関門通過と細胞膜透過(37℃から4℃の両者で証明されたEnergy-dependent pathway and Energy-independent pathway (direct translocation)の両機能を併せ持つ抗体での細胞内Aβオリゴマー制御が強く関連していると想定され、従来想定されていた神経細胞外Aβオリゴマーでなく、真の治療標的は神経細胞内Aβオリゴマーであるとのパラダイムシフトに相当する知見として重要と考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
APP過剰発現マウス(Tg2576)とAPPノックインマウス(APP-KI)ではAD発症病態が異なることが明らかとなり、ヒト病態を忠実に反映する後者での本研究から、ADの真の治療標的は神経細胞外でなく、神経細胞内Aβオリゴマーとの新知見取得に至っている。この知見のさらなる継続的解析が必須である。
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今後の研究の推進方策 |
当初計画していた2年間での研究の中では予測し得なかった新規AD病態発症機序を見出すに至り、1年間の追加実験施行のため、期間延長申請のもとその継続的解明を図ることで、AD新規医療構築を図る。
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