研究課題/領域番号 |
22K19525
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
後藤 慎平 京都大学, iPS細胞研究所, 教授 (50747219)
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研究分担者 |
濱路 政嗣 京都大学, 医学研究科, 講師 (70782142)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 肺胞 / iPS細胞 / 多能性幹細胞 / 移植 / 再生 / 肺胞上皮細胞 / 呼吸器 / 肺 / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
多能性幹細胞から分化誘導した細胞は成人由来の臓器細胞よりも幼弱な遺伝子発現パターンを示していることが多いと一般的に考えられてきた。肺は運動刺激や間葉細胞や血球との細胞間相互作用に晒されており、細胞移植により肺胞環境を再構築できるかに挑戦する。特に実験動物への細胞移植モデルを通じで、肺組織から取り出した初代細胞と多能性幹細胞から分化誘導した呼吸器細胞を比較しながら、肺を機能的に回復させる方法を探索する。本研究では薬剤を用いて選択的にII型肺胞上皮細胞を除去し、ヒト由来呼吸器細胞を生着させたマウスを作出し、移植細胞による治療的役割を調べるとともに、肺の臓器再生や疾患モデル開発に役立てる。
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研究成果の概要 |
まず、ヒトiPS細胞でレポーター細胞株を樹立し、マウスへの生着細胞を個体を生存させたまま可視化できるようにした。次に肺前駆細胞を分化誘導し、マウス用気管支鏡を用いた片肺挿管により左肺のII型肺胞上皮細胞のみをアブレーションして細胞移植の条件を検討した結果、半年以上生着する条件を見出せた。しかし、アブレーション時の肺傷害が強かったため、両肺への細胞移植は断念して左肺でのヒト由来細胞への置換率の向上を優先した。マウス肺に生着したヒト肺胞上皮の機能評価のため、肺胞上皮を病態責任細胞とする疾患特異的iPS細胞から肺前駆細胞を分化誘導し、マウスに生着させたところ、一部の病態を再現することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト多能性幹細胞から分化誘導して得られた細胞が移植後に生体内で適切に機能しているかどうかを検証する手段には従来より限界があったが、本研究成果はこの問題の解決に向けたものである。ヒトiPS細胞から分化誘導した肺前駆細胞をマウス肺に移植し、様々な細胞間相互作用や呼吸や循環動態に伴う物理的な力も加わる生体内での機能再構築を試みた研究成果として、ヒトiPS細胞由来の肺胞上皮細胞が肺胞領域に生着して機能まで示せたのは世界初の画期的な知見といえる。呼吸器の再生医療の技術開発の突破口の一つであり、ヒト由来細胞の疾患モデルの今後の新しい展開も期待できる挑戦的萌芽研究に相応しい結果を得ることができた。
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