研究課題/領域番号 |
22K19531
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分53:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 (2023) 九州大学 (2022) |
研究代表者 |
松本 有樹修 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (60741519)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 横紋筋リボソーム / 拡張型心筋症 / Ribo-seq / リボソーム / 心臓 |
研究開始時の研究の概要 |
横紋筋には「構成型リボソーム」と「横紋筋リボソーム」の両方が存在する。これまでにわれわれは、横紋筋リボソームを欠損するマウスを作製し、心臓の収縮能の低下や翻訳の異常などが生じることを見出している。また、横紋筋リボソームを欠損すると、代償的に構成型リボソームが増加していたことから、観察された表現型はリボソーム複合体の数の減少によるものではなく、構成型リボソームと横紋筋リボソームの質的な違いに起因するものであると考えられる。そこで、本課題では「構成型リボソーム」と「横紋筋リボソーム」にどのような質的な違いがあるかを明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
タンパク質の翻訳にはリボソームが主要な役割を担うが、われわれは横紋筋には独自の横紋筋リボソームが存在することを見出した。横紋筋リボソームを欠損したマウスは心臓の収縮能の低下を示した。横紋筋リボソームは心臓特異的な翻訳スピードを生み出すために重要であり、横紋筋リボソームの欠損により心臓の機能に重要なタンパク質の適切な産生が損なわれた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
われわれは横紋筋リボソームという特殊なリボソームが存在することを見出し、その欠損は心臓の機能異常につながることを明らかにした。近年、横紋筋リボソームを構成する遺伝子の変異が小児の拡張型心筋症の患者などで同定されていることから、この特殊化リボソームの破綻が疾患に繋がることが示唆されている。横紋筋リボソームの理解は、将来的にはこれら疾患の治療に繋がることなどが期待される。
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