研究課題/領域番号 |
22K19547
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 伸弥 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (80462703)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 細胞間相互作用 / 抗原特異的免疫反応制御 |
研究開始時の研究の概要 |
生体では、様々な免疫反応が、同時に起こっている。その中で、有益な反応を温存し、有害な反応だけを人為制御することは、副作用を極力抑制した免疫反応制御につながる。有益、あるいは、有害な免疫反応はそれぞれ、異なる抗原が原因として起こっていると考えられる為、抗原特異的に免疫反応を制御する手法を開発することで、理想的な免疫反応性制御が可能になると考えられる。本研究では、特定の抗原に対する免疫反応を選択的に人為制御する手法を開発する為、その基盤システムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
前年度報告した人工リガンド-受容体システムに加え、同様に細胞間相互作用を検出するシステムの機能性を評価した。本システムは、ペプチド転移酵素融合リガンド分子から、G5融合受容体へ、ペプチド転移が生じることで細胞間相互作用を検出する系である。これら融合分子をそれぞれ培養細胞に発現させ、基質ペプチドとともに共培養することでペプチド転移が起こることが示された。この転移は、G5融合受容体、基質ペプチド、転移酵素融合リガンドのうち、どれが欠けても生じなかった為、転移反応の特異性が示された。培養系において、この転移はCD40-CD40Lといった同族リガンド-受容体の相互作用がなくても生じるが、これら分子の相互作用がある場合、より効率的に転移反応が生じることが示された。さらに、この転移反応の効率は、人工リガンド-受容体の発現強度、及び、相互作用の時間によって規定されている可能性が示唆された。従って、このシステムは、より継続的で安定した細胞間相互作用を優先的に検出する特性があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞間相互作用を同定できるシステムの機能性が確認され、その活性は十分に高いことが示された。これは、同システムが、細胞間相互作用を定量的に検出する為、また、新規細胞間相互作用を同定する為に有用であることを示唆していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本年度で機能性が確認された人工リガンド-受容体をプライマリー細胞に適用することで、抗原特異的細胞間相互作用を検出できるか、さらなる機能性について検討する。また、生体内での機能性の検証を試みる。
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