研究課題/領域番号 |
22K19566
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
松本 桂太郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80404268)
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研究分担者 |
朝重 耕一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 客員研究員 (70457547)
中山 功一 佐賀大学, 医学部, 教授 (50420609)
李 桃生 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50379997)
山本 郁夫 長崎大学, 海洋未来イノベーション機構, 教授 (10392953)
永安 武 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80284686)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 再生医療 / 臓器再生 / メカノバイオロジー / 人工管腔臓器 / バイオ3Dプリンター / 幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
バイオ3Dプリンターを用いた自己細胞のみからなる人工臓器は、再生医療における理想的なツールである。しかし、臨床応用には、1)品質の不安定さ、2)コストと時間(5週間以上)、3)単一臓器のみ、という課題がある。これらを解決するために、様々な細胞と幹細胞の組み合わせと工学的な新たな手法(Mechanobiology理論)を用いる。具体的には①汎用性の高い人工臓器の基本構造作製方法の検討(幹細胞を含めた複数細胞の使用)、②Mechanobiology理論を用いた組織培養、作製方法の検証を行う。
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研究実績の概要 |
様々な管腔臓器へ移植可能な汎用性のあるスキャフォールドを用いない人工臓器基本構造体の構築およびメカノバイオロジー理論を応用した工学的な手法を用いた人工臓器大量生産法確立のための基礎的研究を目的とする。 1) 管腔臓器の基本骨格である平滑筋組織の作製を行う。まず骨髄幹細胞を用い、効率化平滑筋分化プロトコール開発した。これを用いて、分化型平滑筋細胞の大量作製に成功した。この分化した細胞を用いて、管腔型平滑筋構造体を作製するため、バイオ3Dプリンターを用いた平滑筋組織の立体化を進めている。培養条件の最適化が必要であり、現在様々な条件の検討を行っている。さらに、iPS細胞を用いた実験も並行して行っており、評価を進めていく。 2)メカノバイオロジー理論を用いた人工臓器の品質向上および作製時間短縮の新たな作製方法の開発。細胞に種々の刺激を加えることで、培養期間の短縮、細胞外マトリックス産生などによる品質向上を検証している。圧刺激(ずり応力、圧力刺激、伸展刺激を波動刺激で行う)による人工臓器培養;平滑筋細胞に対する圧刺激では、圧力を構造体の内側、外側、波動圧により培養する。加圧可能な培養システムを購入し、圧力、波動圧などによる細胞の培養、分化条件を検討している。細胞外マトリックス産生、平滑筋繊維増生、機械的強度評価を行っている。同様による評価をiPS細胞で行うが、特に圧刺激に関して評価を強化している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
圧刺激(ずり応力、圧力刺激、伸展刺激を波動刺激で行う)による人工臓器培養において、平滑筋細胞の培養において、細胞分化に関する評価が安定せず、システムの再評価、構築を行い、さらに詳細なデータを収集している。
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今後の研究の推進方策 |
1)管腔臓器の基本骨格である平滑筋組織の作製および立体化の効率化を進めていく。さらに立体化による管腔構造体の作製はできており、ラットへの移植は行っている。さらに詳細な評価を行うため、さらに実験数を増やし、機能評価を行う。また、細胞ソースとして、iPS細胞を使用し、同様の評価を行う。 2)メカノバイオロジー理論を用いた人工臓器の品質向上および作製時間短縮の新たな作製方法の開発。圧刺激(ずり応力、圧力刺激、伸展刺激を波動刺激で行う)による人工臓器培養の評価をさらに詳細に行っていく。
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