研究課題/領域番号 |
22K19569
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分55:恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
宮崎 智之 横浜市立大学, 研究・産学連携推進センター, 准教授 (30580724)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | てんかん / 麻酔薬 / 脳波 / 吸入麻酔薬 / modulation index / 塩素イオントランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
高濃度の吸入麻酔薬曝露下で誘導される脳波異常を解析し、その場で切除範囲を決定出来れば、理想とする一期的手術が実現可能と考えた。そこで本研究では、高濃度の吸入麻酔薬曝露下にある被験者で記録された脳波を位相カップリングに基づいた解析によって評価し、原性領域を同定する解析アルゴリズムを創出する。また手術検体の生化学的、電気生理学的解析を並行して行い、解析アルゴリズムの科学的根拠を担保する。
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研究実績の概要 |
頭蓋内電極留置されたてんかん患者が受ける焦点切除術の麻酔導入時に高濃度の吸入麻酔薬曝露を行い、曝露前後の脳波データを取得し、解析を行う臨床研究を開始した。取得した脳波データはWayne州立大学 浅野教授が各電極の脳波位相カップリング(150Hz付近と3Hz付近の成分)解析を実施している。カップリング強度はMI(Modulation Index)値として算出されるが、頭蓋内電極留置症例では臨床的てんかん発作時に原性領域でMI値が増加することが知られている。麻酔薬曝露により原性領域で特異的にMI値が増加することを確認するためには、原性領域が明確なてんかん患者においての解析が必要である。手術半年後に有意に発作が消失している被験者では、切除範囲内に原性領域が含まれる。そのように臨床的に同定された原生領域を真のスタンダードとし、麻酔薬曝露でMIが異常高値を示す脳領域がそことオーバーラップするかを解析し、本解析の感度・特異度を算出する。当該被験者10名を解析対象とするが、1/3の症例では術後に発作消失しないため、研究としては15名の被験者を登録を目標として進めている。 当該被験者の手術組織を用いて、そこに発現する塩素イオントランスポーターのサブタイプの生化学的定量解析を行い、上記仮説の生物学的裏付けを検討することとしている。そのために切除範囲に含まれる各頭蓋内電極に一致した脳組織を5mm3の大きさで回収している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き対象患者の登録を行い、頭蓋内脳波のデータ取得を進めるとともに、回収した脳組織の生化学的解析は全症例の検体回収後に実施する。
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