研究課題/領域番号 |
22K19610
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
樋田 京子 北海道大学, 歯学研究院, 教授 (40399952)
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研究分担者 |
澤 洋文 北海道大学, 人獣共通感染症国際共同研究所, 兼務教員 (30292006)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 腫瘍 / 血栓 / 感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
SARS-CoV-2感染若齢・高齢マウスを用いて,各モデルについて感染初期と後期の2点で肺のサンプリングを行う.血管内皮細胞を単離・濃縮し,scRNAseq解析を実施する.重症化モデルと非重症化モデルの比較解析により,重症化モデルに特徴的なクラスターを同定する.さらに感染初期と後期でTrajectory解析によりクラスターの遷移状態を推定し血栓症の発症メカニズムを探る.また,肺胞上皮細胞や免疫細胞など血管内皮細胞以外の間質細胞との相互作用は,肺全体の公開scRNAseqデータとの統合解析を実施して血管内皮-間質細胞相互作用のダイナミクス,血管内皮による血栓形成促進分子機構を明らかにする.
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研究実績の概要 |
加齢,若齢マウスの感染初期と後期の2点で肺のサンプリングを行い,血管内皮細胞を単離・濃縮し,scRNAseq解析を実施し,重症化モデルに特徴的なクラスターを同定した.さらに感染初期と後期でTrajectory解析によりクラスターの遷移状態を推定し血栓症の発症メカニズムを解析した.また,肺胞上皮細胞や免疫細胞など血管内皮細胞以外の間質細胞との相互作用についても解析した.新型コロナ感染症患者血清を用いた分子のレベルの解析を予定している. 腫瘍血管内皮細胞については,既に我々が樹立した方法で悪性度の異なる腫瘍や,抗癌剤治療を加えたマウスモデルから血管内皮細胞ならびに血管内皮細胞以外の分画を単離し血栓形成に関わる因子を同定した.vWF,P-selectin,Thrombomodulinなどの既知の因子のほか,血液凝固や免疫細胞遊走に関わる新規分子の同定を行った.分子の阻害剤候補を用いて,動物モデルを用いて血栓形成,血管炎に及ぼす作用を病理組織学的に解析した. ファクターXについて好中球や血小板との共培養システムを用いて血栓形成形質について検証した.Xが血小板を活性化し凝集させる働きがあることが示され,血管内皮特異KOマウス用いて担癌マウスにおける血栓形成が抑制されることもわかった.また,阻害剤については既存薬から候補薬剤を絞り込みマウスモデルで検証を進めた.今後は抗がん剤治療などにより誘導される血栓形成への抑制効果の有無を検証する予定である.
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