研究課題/領域番号 |
22K19612
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
梶川 哲宏 東北大学, 大学病院, 講師 (90611252)
|
研究分担者 |
向阪 幸彦 東北大学, 大学病院, 助教 (10760457)
山田 聡 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40359849)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
|
キーワード | MAIT細胞 / 歯周病 / Dysbiotic細菌叢 / TCRレパトア / 絹糸結紮歯周炎モデル / Dysbiosis / 歯周炎 / iPS化 / iPS / TCR / 細胞移植治療 |
研究開始時の研究の概要 |
Mucosal associated invariant T (MAIT) 細胞は比較的近年に発見されたT細胞集団であり、特定の細菌に由来する代謝産物によって活性化を受けるという特徴を持つ。MAIT細胞の持つ機能が近年明らかになりつつあり、例えば細菌によって引き起こされる肺感染症においてはMAIT細胞は保護的に働くことが示唆されている。本研究においては、歯周病関連菌に反応性の高いMAIT細胞の大量培養をiPS化技術を利用し試みる。さらにマウス歯周炎モデルにおいて同MAIT細胞を移植し、歯周炎に対する効果を検討することで、歯周病免疫細胞移植治療の可能性に挑戦する。
|
研究成果の概要 |
ヒト歯周病患者から採取した歯周組織にMucosal-associated invariant T (MAIT)細胞が存在することを明らかにした。同時にマウス歯周炎モデルを用いた歯周組織においても、MAIT細胞が増殖していることを確認し、さらにはそのメカニズムの一つとして、炎症歯周組織に存在する細菌叢が関与している可能性を示した。現在、ヒトあるいはマウス歯周組織MAIT細胞をソーティングによって単離後にiPS化を行うことで、MAIT細胞の大量培養を試みており、その後、MAIT細胞がそのTCRレパトアのパターンに応じて、どのように歯周組織炎症を制御するのかを検討する予定である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全身の様々な組織、さらにはそこで発症する疾患におけるMAIT細胞の役割が明らかにされつつある。しかしながら、歯周病におけるMAIT細胞の役割はこれまでに明らかとなっていない。本研究は、歯周組織MAIT細胞の増殖機構の一つとして、炎症歯周組織において認められるdysbiotic細菌叢が関与することを間接的に示し、さらには炎症歯周組織におけるMAIT細胞のフェノタイプを明らかとした。この結果から歯周組織においてMAIT細胞が炎症制御に関わることが示唆され、今後はTCRレパトアのタイプに着目した固有の歯周組織MAIT細胞の機能を明らかにすることで、歯周病新規治療法開発につながる可能性が期待できる。
|