研究課題/領域番号 |
22K19616
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
井上 誠 新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
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研究分担者 |
辻村 恭憲 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00548935)
那小屋 公太 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10806491)
吉原 翠 新潟大学, 医歯学系, 助教 (70882330)
真柄 仁 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (90452060)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 歯科 / 嚥下 / 前帯状皮質 / 島皮質 / 摂食嚥下障害 |
研究開始時の研究の概要 |
嚥下運動は中枢性にも反射性にも誘発可能な半自働運動として知られている.随意性嚥下に関わる上位脳の局在や時間的・時系列的な活性化については,ヒトにおいてのみ研究されてきており,外側中心前回や中心後回,島皮質に加えて,前帯状皮質が嚥下前から活性化することが報告されているが,中枢性嚥下に対して,前帯状皮質が時間的・空間的にどのような関わりをもっているかについて追及した研究は全くない.そこで本研究では,ラットを用いて,神経生理,薬理,解剖学的アプローチにより,前帯状皮質の嚥下誘発効果検証,嚥下運動時前帯状皮質の活性化記録を行うことで,嚥下運動誘発に関わる前帯状皮質の働きを明らかにする.
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研究実績の概要 |
嚥下運動は中枢性にも反射性にも誘発可能な半自働運動として知られている.随意性嚥下に関わる上位脳の局在や時間的・時系列的な活性化については,ヒトにおいてのみ研究されてきており,外側中心前回や中心後回,島皮質に加えて,前帯状皮質が嚥下前から活性化することが報告されているが,中枢性嚥下に対して,前帯状皮質が時間的・空間的にどのような関わりをもっているかについて追及した研究は全くない.そこで本研究では,ラットを用いて,神経生理,薬理,解剖学的アプローチにより,前帯状皮質の嚥下誘発効果検証,嚥下運動時前帯状皮質の活性化記録を試みている.顎口腔顔面領域の末梢刺激による前帯状皮質への投射は視床腹内側部を経由するといわれているが,組織学的には明らかにされていない.昨年に引き続き,麻酔下ラットを用いて下歯槽神経および上喉頭神経連続電気刺激によって活性化する視床ならびに前帯状皮質の同定を行ったが,上行する前帯状皮質や上喉頭神経刺激に応じる上位ニューロンは記録できなかったことから,前帯状皮質活性化による嚥下は末梢からの直接投射を必要としないことが示唆された.また,前帯状皮質への電気刺激による嚥下誘発効果は明らかであり,真の随意嚥下はこの部位の活性化と関連することが示唆された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
昨年に引き続き,麻酔下ラットを用いて下歯槽神経および上喉頭神経連続電気刺激によって活性化する視床ならびに前帯状皮質の同定を行った.このうち,下歯槽神経刺激に応じる視床ニューロンは同定されたものの,上行する前帯状皮質や上喉頭神経刺激に応じる上位ニューロンは記録できなかった.このことは,仮に前帯状皮質が嚥下誘発に関わっているとしても,末梢からの直接投射がこの部位に収束するわけではないことを示唆している.同様に麻酔下ラットにておいて,島皮質,前帯状皮質を刺激したところ,嚥下誘発効果は後者の方が高かった.末梢感覚の入力を受ける島皮質よりも前帯状皮質刺激の方が嚥下誘発効果が高いことから,真の随意嚥下はこの部位の活性化と関連することが示唆された.
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今後の研究の推進方策 |
1.覚醒動物を用いて,脳定位的に前帯状皮質にマルチ電極挿入,覚醒下にて嚥下反射,飲水,咀嚼嚥下時のそれぞれの活動を筋電図とともに記録し,摂食行動にかかわる同部位の役割を明らかにする. 2.脳血管モデル動物による同部位の障害程度により反射,嚥下行動がどのように変化するかについて,急性,慢性実験により明らかにする. 3.ニューロトレーシングにより,前帯状皮質から下降する神経路を明らかにする.
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