研究課題/領域番号 |
22K19624
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
上岡 寛 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (80253219)
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研究分担者 |
早野 暁 岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | Filamin A / 上皮間葉転換 / Fillamin A / 口唇口蓋裂 / トランスクリプトーム解析 / 上皮間葉相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は空間的位置情報をもつ全トランスクリプトーム解析を基にした、口蓋発生メカニズムに関する研究である。口蓋裂を含む顎顔面の形態異常は最も高頻度で出現する先天異常の一つであるにも拘らず、その分子機構の多くは不明である。その理由の一つとして、顎顔面の発生過程では細胞同士が上皮間葉相互作用を含む様々なコミュニケーションを取りながらダイナミックに突起の形を変えるためであり、このような複雑に制御された生命現象を理解するには多元的解析が必要である。本研究を通して口蓋裂の発生機序のみならず、未解明の様々な頭蓋顔面の形態異常を伴う先天性疾患の分子メカニズムの解明とその治療法開発の礎とする。
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研究実績の概要 |
本研究目的である、口蓋発生メカニズムの解明のため、口蓋突起癒合部におけるFilamin A (Flna)の発現に注目し、主に次の3項目の研究を実施した。1つ目は、2022年度に作成したKRT14-Cre, Flna floxマウスの解析である。KRT14-CreマウスおよびFlna floxマウスを交配し、胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスを摘出後、口蓋組織の薄切切片を作成し、FLNA, E-cadherinおよびTGF-betaシグナリングの下流で発現するタンパクの産生を対照群と比較した。2つ目は、同じくKRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の器官培養を行い、メカニカルストレスがKRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の発生に与える影響を検討した。胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織をメカニカルストレスの付与群、非付与群に分け、24時間の培養を行った後、TGF-betaシグナリングの下流で発現するタンパクの産生量をウエスタンブロット法にて比較した。3つ目は、昨年度に引き続き、Nanostring社のGeoMXを用いた空間的トランスクリプトーム解析を行うための準備実験を行なった。具体的には、胎生14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織のパラフィン薄切切片を作成し、GeoMXのコールドランを行った。 さらに、これまでの結果を纏めDevelopmental cell, Nature communications, EMBO, Journal of Clinical Investigationなど幾つかの発生学の雑誌に投稿したが、まだ論文受理には至っていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
現段階では、論文受理までには至っていないが、研究計画において予定していた通り研究結果を纏め、論文投稿を行うところまでは完了している。今後査読結果にて指摘された項目を補完し、他の学術雑誌に投稿する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の方針としては、まずこれまでに受け取った査読結果を元に、論文原稿に修正を加えていく。NCBIのデータベースに報告・登録されている口蓋組織のsingle cell RNA seqデータをダウンロードし、それを解析することによって、今回得られた研究結果に関するエビデンスを補強する。具体的にはFLNAとTGF-betaシグナリングの中間を繋ぐ分子の候補を特定する。 さらに、KRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の空間的トランスクリプトーム解析を行うため、GeoMX解析の環境設定を引き続き模索していく。
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