研究課題/領域番号 |
22K19642
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
正木 治恵 千葉大学, 大学院看護学研究院, 教授 (90190339)
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研究分担者 |
カズノブ ダビッド 千葉大学, 大学院看護学研究院, 助教 (10646657)
大原 裕子 帝京科学大学, 医療科学部, 准教授 (10782146)
谷口 俊文 千葉大学, 医学部附属病院, 准教授 (20724826)
青柳 寿弥 富山県立大学, 看護学部, 講師 (40622816)
渡邉 誠 千葉大学, 大学院国際学術研究院, 教授 (50272349)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 多文化 / ヘルスケア / コミュニケーションツール / 医療機関 / コミュニケーション / ツール |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、日本のグローバル化に対応すべく、外国人患者とのケアコミュニケーションを、自文化や医療文化の“相互理解”に基づき円滑にするツールの開発を目指す。医療機関におけるケアの場は、治療や検査の説明、治療選択の意思決定、食事、排泄、睡眠、移動などの日常生活面と多岐にわたり、そこには生活習慣や価値観が反映される。開発過程では、問題となりやすいケア場面を特定し、パターンランゲージの理論に基づき、簡単で本質をついた説明と言葉を用いなくても通用するような漫画・イラストとが一体となったコンテンツを作成し、臨床現場でその実践適用性について評価する。
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研究実績の概要 |
本年度は、臨床現場での外国人患者とのケアコミュニケーションを自文化や医療文化の相互理解に基づき円滑にするツールの開発に向け、〈臨床現場での外国人患者とのケアコミュニケーションのコンテンツの作成〉に取り組んだ。 先行研究に基づき、外国人患者への看護において医療機関で問題となりやすい状況として、安静度や、面会・家族の付き添い、飲食・食事、清潔ケア・整容、プライバシーの高い処置や排泄ケア、治療・検査(説明)に対する態度、死亡時の処置と対応などが特定できている。そこで、これらの場面ごとにコンテンツを作成した。コンテンツは、パターンランゲージの理論に基づき、日本語と外国語による簡単で本質をついた説明と、言葉を用いなくても通用するようなイラストとが一体となったコンテンツとする。 作成したコンテンツは、特定の国の文化を想定せず共通して使用が可能な英語版と特定の文化圏(中国)に対応する中国版の2種類である。 コンテンツの作成にあたっては、相互理解を促進することを主眼に、日本の医療・ケアの場で求められる行為とその意味を説明し、その上で患者の自文化に基づく価値や信念に基づいた意思決定を尊重できるコンテンツとした。外国に在住する日本人ならびに在日外国人である研究者が中心となって、文献結果をもとに日本と外国の医療機関での対応の違いを意識しながらコンテンツを作成した。 作成したコンテンツを基に、工学デザインの専門家がタブレット端末で活用できるツールのデザイン案を検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究組織で研究のゴールを共有し、方向性を明確にし、役割分担に沿って研究を遂行した。
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今後の研究の推進方策 |
研究のゴールは、作成したツールを現場適用して評価し、完成させることであり、今後は研究フィールドとの交渉や倫理審査の準備を計画的に進める。本ツールを適用する現場は医療機関であるため、コロナ感染拡大状況次第では、外部からの研究者の受け入れの許可が滞る可能性がある。その場合、現場の医師や看護師から対象患者への研究協力を依頼してもらうことで、外部からの研究者が患者と接する機会を最小限にするよう努める。
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