研究課題/領域番号 |
22K19674
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
光武 範吏 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 教授 (50404215)
|
研究分担者 |
荻 朋男 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (80508317)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 放射線 / ゲノム / ゲノム刻印 |
研究開始時の研究の概要 |
人体への放射線被ばくの晩発影響として最も重要なのは発癌であるが、癌は最もよく見られる疾患の一つであり、被ばくした「集団」の癌発症数の増加は観察可能でも、「あるひとつの癌」が放射線で引き起こされたものか、その他の原因で起きたものかを区別する方法は今のところない。本研究では、細胞腫によるクロマチン状態の違いに着目し、放射線による欠失を上手く修復できる部位があるという仮説を検証することによって、放射線リスク研究に、集団ではなく個々の癌における放射線影響の有無を調べる手段を提供する。
|
研究実績の概要 |
人体への放射線被ばくの晩発影響として最も重要なのは発癌であるが、癌は最もよく見られる疾患の一つであり、被ばくした「集団」の癌発症数の増加は観察可能でも、「あるひとつの癌」が放射線で引き起こされたものか、その他の原因で起きたものかを区別する方法は今のところない。本研究では、個々の癌における放射線影響の有無を調べる手段を提供するため、「細胞の種類によって放射線によるゲノム刻印の残る場所が異なっているのではないか」という仮説を検証することを目的とする。 本年度は、すでに他研究で得られているBJ1-hTERT細胞に放射線を照射して得られたHPRT変異クローンの欠失を解析しつつ、他細胞種でほぼ半数体モデル細胞株であるHAP1細胞に放射線照射し、HPRT変異クローンの作成を行なった。 実際に全ゲノム解析で得られた構造異常(欠失)の断端と、ENCODE上に登録されているCTCF結合部位等の物理的な距離を計算し、さらにこれをランダムに生じさせたゲノム上の欠失に対しても行い、それらを比較するソフトウェアを開発した。 HAP-1細胞は、コントロール(非照射)、1、2、3、6、9 Gyのガンマ線照射(137Cs)を行い、それぞれ多数の6-thioguanine(6-TG)耐性クローンを樹立した。これらのクローンに対して、HPRT遺伝子ローカス周辺のSequence Tagged Siteの有無をPCRで解析し、クローンの選別を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
別細胞腫のクローンも順調に多数が得られ、基礎的な解析も進んでいる。
|
今後の研究の推進方策 |
得られたクローンの全ゲノム解析を行っていく。
|