研究課題/領域番号 |
22K19679
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分58:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
中山 昌喜 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 分子生体制御学, 准教授 (50876000)
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研究分担者 |
中岡 博史 公益財団法人佐々木研究所, 附属研究所, 部長 (70611193)
永生 高広 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, 外科学, 講師 (70421964)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 浸潤性膵管癌 / 腎細胞癌 / 包括的高感度転写産物プロファイリング / 次世代シーケンシング / 高感度発現解析 / 包括的高感度転写産物プロファイリング法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、膵癌と腎癌の二次予防に向けた診断技術の開発を目的とする。我々は、患者の手術検体組織と末梢血検体で、包括的高感度転写産物プロファイリング法と次世代シーケンシングを組み合わせた新規高感度解析法を行うことにより、膵癌や腎癌に特異的な分子探索を行ってきた。技術的限界から、特に長い分子における探索は不完全な点もあったが、近年の機能向上によりこれらの限界も突破されつつある。本解析法は既存の実験方法と比較し、極めて高感度かつ網羅的・定量的で、また低発現量であっても発現解析を行うことが可能である。得られた結果と臨床データを関連解析することで、他の癌種を含む癌の二次予防に向けた技術開発が可能となる。
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研究成果の概要 |
早期発見や再発の早期検知に有効な診断法がない癌腫は多く、膵癌と腎癌はその代表例である。我々は、膵癌約90症例、腎癌約100症例の手術検体組織と末梢血検体で、包括的高感度転写産物プロファイリング(HiCEP)法と次世代シーケンシング (NGS)を組み合わせた新規高感度解析法を行うことにより、データベースを作成して膵癌や腎癌に特異的な分子を探索した。その結果、非癌部と比較して癌組織で発現量が大幅に増加する未知の遺伝子を複数個同定し、結果は他の症例検体でも再現できた。また、近年開発された「空間トランスクリプトーム」解析を実施し、その結果と上記のデータベースの照合解析を行っているところである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの癌腫では今なお実臨床において有効な診断マーカーは確立していない。未知遺伝子を含む全てのmRNAについて網羅的に探索することが可能であり、検出感度や再現性も高い。本研究は、申請者らがこれまで行ってきたHiCEP法とNGSを組み合わせた高感度解析法をさらに発展させ、網羅的なデータベースを作成できた。本研究成果は、他の癌腫へも応用可能であり、癌の二次予防を含めた臨床応用を目指したチャレンジである。
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