研究課題/領域番号 |
22K19740
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
玉置 淳子 大阪医科薬科大学, 医学部, 教授 (90326356)
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研究分担者 |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
立木 隆広 中京学院大学, 看護学部, 准教授 (10734650)
千葉 康敬 近畿大学, 大学病院, 准教授 (80362474)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | アイリシン / インスリン抵抗性 / 骨折 / コホート研究 / 筋産生因子 |
研究開始時の研究の概要 |
2012年に同定されたアイリシンは、インスリン抵抗性を改善することや、骨代謝の改善効果、動脈硬化やサルコペニアの抑制等に対する作用が注目されている新規ホルモンである。そこで、インスリン抵抗性増悪、脆弱性骨折、動脈硬化の進展、サルコペニア発生と血清アイリシン低値との関連を、地域在住女性を対象とした骨領域最長のコホート研究の保存血清を活用し、縦断的に検討する。女性では、糖代謝や骨脆弱性、動脈硬化進展に先立って筋力・筋量が減少する。アイリシンはこの筋量・筋力低下に伴って低下すると予想されることから、女性の健康寿命の延伸を阻む疾病対策を可能とする新たな標的因子の同定に繋がるものと考えられる。
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研究実績の概要 |
令和4年度は、2022年9月に西会津町、2022年12月に宮古島市の対象2地域で25年次追跡調査を実施した。本研究では「日本人女性において、アイリシン低値は向こう10年間のインスリン抵抗性を増悪させるか」を主なるリサーチクエスチョンとして副次的なリサーチクエスチョンを「アイリシン低値は骨粗鬆症性骨折リスクを高めるか」とし、加えて副次的結果指標として、糖尿病、骨量低下、動脈硬化進展、サルコペニアの発生を設定している。本研究目的の検討に必要なインスリン抵抗性の指標として、Homeostatic Model Assessment for Insulin Resistance(HOMA-IR)を設定している。当該指標算出のために採血検体を用いて空腹時血糖値及び空腹時インスリン値の測定を行った。結果指標である骨脆弱性骨折発生については、新規症候的骨折は「痛みを伴い医療機関を受診しX線撮影にて医師により診断を受けた骨折」の発生と定義し、追跡期間中の発生の有無、時期、部位、骨折時の状況、診断の方法を専任の保健師がアンケートと問診にて収集した。動脈硬化関連指標としては、15年追跡時と同様に、頸部エコーにより頸動脈の内中膜壁厚(IMT)値の測定及びプラークの有無と性状の把握を行い、加えて上腕-足首動脈脈波伝播速度(baPWV)・足関節上腕血圧比(ABI)の測定を行った。また、サルコペニアの判定に必要な体組成及び握力、歩行速度の測定を行った。骨量低下を把握するために、15,20年追跡時と同一のDXA搭載型健診車(QDR4500)にて骨密度測定を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初は令和4年度の上半期に1地域で追跡調査を実施の予定であったが、新型コロナウィルス感染症拡大のため、予定より実施時期が遅れて下半期に2地域での調査となった。このため進捗にやや遅れが生じている状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、2023年7月にさぬき市、2023年11月に上越市で25年次追跡調査を実施し本課題に関連する項目について収集する。また、追跡25年次調査を受診した対象者の15年時の凍結保存血清を用いてアイリシン値を測定し、分析を行う。
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