研究課題/領域番号 |
22K19765
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
下山 幸治 東北大学, 流体科学研究所, 准教授 (80447185)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | サロゲートモデル / 最適化 |
研究開始時の研究の概要 |
最適化は,無数の設計候補の中からベストな性能(出力関数)を発揮する設計(入力変数)を見つけ出すためのツールとして応用されている.工学設計の事例では,出力関数の真の応答の形が解析的に自明でなく,出力関数の評価に高価な物理シミュレーションを必要とするケースが大半であるため,高価な出力関数の応答を安価な代数式近似に置き換える「サロゲートモデル」の併用が欠かせない.しかし,従来のモデルはモデル係数を一定(定常)値として構築されるため,多峰性の強い応答に追従できない.そこで本研究では,多自由度のモデル係数を用いた,多峰性応答に自己追従できる世界初の非定常サロゲートモデルを開発する.
|
研究実績の概要 |
工学設計の最適化においては,高価な出力関数(性能)の評価を安価な代数式近似に置き換える「サロゲートモデル」の併用が欠かせない.しかし,従来のモデルはモデル係数を一定(定常)値として構築されるため,多峰性の強い応答に追従できない.そこで本研究では,多自由度のモデル係数を用いた,多峰性応答に自己追従できる非定常サロゲートモデルの開発に取り組む. 今年度は,局所応答スケールに適合する非定常モデル係数の分布推定の実装に取り組んだ.入力変数空間を格子点状に離散化し,各格子点においてモデル係数を与える.そして,各格子点においてモデル係数に対するモデル応答の感度を計算し,その感度が停留する(経験的には.局所応答スケールに適合することと同義)ようにモデル係数を修正していくプロセスを検討した.今回は最初に,格子点数を少なく設定し,感度計算を有限差分法で行い,モデル係数とモデル応答スケール(滑らか,急峻)の関係を調べた.その結果,モデル応答の形に応じて格子点の配置と数を動的に可変にすることが,モデル係数の感度を停留するために必要であることが判明し,今後はそのための対応策をモデル分布推定プロセスに組み込むこととした. 次に,各格子点で与えられるモデル係数に対する多自由度の感度計算を高効率に行うために,随伴法の導入を検討した.局所応答スケールに適合するための停留条件を制約条件とした最適化問題から,感度計算のための随伴方程式の導出に取り組んだ.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
関連研究の情報収集不足により,サロゲートモデルに関する随伴方程式の導出および解法の検討に時間を要しているため.
|
今後の研究の推進方策 |
格子点の動的配置および配置随伴法を導入することで,局所応答スケールに適合する非定常モデル係数の分布推定の実装を継続する.その後,開発したサロゲートモデルの精度を評価する.さらに,工学設計問題にも適用し,既存モデルと比較することで,最適解の探索性能への影響を評価する.
|