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データ汚染耐性を有する非中央集権型フォレンジック技術

研究課題

研究課題/領域番号 22K19768
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
研究機関筑波大学

研究代表者

面 和成  筑波大学, システム情報系, 教授 (50417507)

研究期間 (年度) 2022-06-30 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードブロックチェーン / スマートコントラクト / 認証 / フォレンジック
研究開始時の研究の概要

本研究は,次の2つの研究課題について研究開発を行う.
(1) インセンティブメカニズムを考慮した認証手法
スマートコントラクト(ブロックチェーン上で自動実行されるプログラム)との自動連携によって,機器の相互監視及び報酬(インセンティブ)の支払いを可能とする認証手法を構築する.
(2) 非中央集権型フォレンジック手法
スマートコントラクトを上記(1)で構築した認証手法と自動連携させることで,正当な証拠情報のみがブロックチェーンに自動で記録されていく高信頼なフォレンジック手法を構築する.

研究実績の概要

本研究では,機器やデータの認証とブロックチェーンを自動連携させることによって,データの汚染を防止する非中央集権的なブロックチェーンネットワーク上で動作する高信頼なフォレンジック技術を研究開発する.より具体的には,スマートコントラクトとの自動連携によって機器の相互監視及び報酬の支払いを可能とする認証手法,及び正当な証拠情報のみがブロックチェーンに自動で記録される高信頼なフォレンジック手法を構築する.2023年度は,データ汚染耐性を有する非中央集権型フォレンジック技術の確立に向けた研究として,(1)インセンティブメカニズムを考慮した認証手法,及び(2)非中央集権型フォレンジック手法についての研究成果がそれぞれ得られた.
(1)については,コンソーシアムブロックチェーンを対象としたコンタクトトレースシステムの研究を推し進め,機器の相互監視及び正当な証拠情報のみがブロックチェーンに自動で記録される方式を提案し,その成果は査読付き国際会議等で発表された.また,医療情報共有システムへの適用を考慮し,スマートコントラクトを用いた自動認証手法の構築についても検討し,その成果も査読付き国際会議等で発表された.
(2)については,医療分野及びサプライチェーン分野において,ブロックチェーンにおけるフォレンジック方式について検証し,それらの成果は査読付き国際会議等で発表された.特にサプライチェーンにおいては,スマートコントラクトで統計処理を行い,その評価結果をブロックチェーンに自動的に保存することで,内部の者による不正を防ぐフォレンジック方式を提案している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(1)インセンティブメカニズムを考慮した認証手法,及び(2)非中央集権型フォレンジック手法について,それぞれの進捗状況は下記である.
(1)については,高信頼なフォレンジック技術に繋がるインセンティブを考慮したコンタクトトレースシステム,及び医療情報共有への適用が可能なスマートコントラクトを用いた自動認証手法の構築についての研究成果が出ており,その成果は査読付き国際会議ICBC2023(2023年9月),GCCE2023(2023年10月),及びコンピュータセキュリティ国内研究会CSEC(2024年3月)においてそれぞれ発表済みである.
(2)については,ブロックチェーンにおけるフォレンジック技術の応用的研究として,医療及びサプライチェーンを取り上げ,認証技術と組み合わせたフォレンジック手法に関する研究成果が出ており,その成果は査読付き国際会議AsiaJCIS2023(2023年8月),及びコンピュータセキュリティ研究会(2023年12月)等においてそれぞれ発表済みである.
以上により,査読付き国際会議論文3本,国内シンポジウム3件の研究成果が出ており,現在までの進捗状況の区分においては,「おおむね順調に進展している」という自己評価を行った.

今後の研究の推進方策

2023年度は,「現在までの進捗状況」でも述べたとおり,(1)インセンティブメカニズムを考慮した認証手法,及び(2)非中央集権型フォレンジック手法について,それぞれにおいて研究が良好に進んでいる.(1)については,コンソーシアムブロックチェーンにおける認証システムにおいて,トークンを用いたインセンティブメカニズムに関する研究についての方式が構築されつつあり,これをブラッシュアップして査読付き国際会議に投稿していく予定である.(2)については,(1)の成果をスマートコントラクトベースの認証システムにおけるフォレンジック手法の研究と繋げていくと共に,医療分野に焦点をあてた応用手法も検討し,その研究成果を論文誌に投稿していく予定である.したがって,2024年度はこれら2つの研究課題に対して,研究成果の完成度を高め,論文誌等にまとめていく予定である.

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Toward Achieving Anonymous NFT Trading2022

    • 著者名/発表者名
      Chen Zhanwen、Omote Kazumasa
    • 雑誌名

      IEEE Access

      巻: 10 ページ: 130166-130176

    • DOI

      10.1109/access.2022.3228787

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 犯罪対策に向けたブロックチェーンベースのセキュアなコンタクトトレーシング手法の検討2024

    • 著者名/発表者名
      土田瑞基,面和成
    • 学会等名
      コンピュータセキュリティ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] A Secure Contact Tracing Method Using Smart Contracts with Considering Privacy2023

    • 著者名/発表者名
      Kazumasa Omote and Tatsuhiro Fukuda
    • 学会等名
      International Conference on Blockchain
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] VMI System with Smart Contracts for Demand Forecasting2023

    • 著者名/発表者名
      Kenta Hagiwara and Kazumasa Omote
    • 学会等名
      18th Asia Joint Conference on Information Security
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Is the Blockchain Useful for Sharing Sensitive Data?2023

    • 著者名/発表者名
      Kazumasa Omote
    • 学会等名
      12th Global Conference on Consumer Electronics
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 需要予測を行うスマートコントラクトを用いたVMI構成に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      萩原健太,面和成
    • 学会等名
      情報セキュリティ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] パブリックブロックチェーンを利用した緊急時の医療情報共有システム2023

    • 著者名/発表者名
      燕志豪,高橋大成,面和成
    • 学会等名
      コンピュータセキュリティ研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Does Private Blockchain Make Sense?2023

    • 著者名/発表者名
      Kazumasa Omote
    • 学会等名
      The 41st IEEE International Conference on Consumer Electronics
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 認証権限の譲渡が可能なブロックチェーンベースの効率的な認証方式の実現に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      金秀樹,面和成
    • 学会等名
      暗号と情報セキュリティシンポジウム2023
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Does Blockchain Qualify as Secret-free Immutable Storage?2022

    • 著者名/発表者名
      Kazumasa Omote
    • 学会等名
      The 11th Global Conference on Consumer Electronics
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] 面研究室

    • URL

      https://www.risk.tsukuba.ac.jp/omote-lab/achievement/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-07-05   更新日: 2024-12-25  

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