研究課題/領域番号 |
22K19770
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分60:情報科学、情報工学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小室 信喜 千葉大学, 統合情報センター, 准教授 (70409796)
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研究分担者 |
羽渕 裕真 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (90241744)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 照明光通信 / 電力線通信 / 可視光通信 / 光無線通信 / 非直交符号による多値変調 / 多値変調方式 / 情報通信工学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、照明機能や送電機能と通信機能の両方を兼ね備える新たなネットワークシステム実現を目的とする。特に、照明光通信・電力線通信環境に適した非直交符号多値変調を設計し、照明光通信と電力線通信を融合することにより、高度照明光通信ネットワークを確立する。本研究は、照明機能や送電機能と通信機能の併有、電力線通信と融合することによりネットワーク化を図ること、隣接照明光や環境光に耐性があること、非直交符号の構成法により様々な応用に適用できること、などのすべての項目を満たす通信方式の確立にチャレンジするものである。
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研究実績の概要 |
本研究は、送電・照明機能と通信機能の両方を兼ね備える新たなネットワークシステム実現に向けて、照明光通信と電力線通信を融合した高度照明光通信ネットワークの確立を目的とし、(a)照明・送電機能を維持しながら通信機能を付加すること、(b)電力線通信と融合することによりネットワーク化を図ること、(c)隣接照明光や環境光に耐性があること、(d)非直交符号の構成法により様々な応用に適用できること、などのすべての項目を満たす通信方式の確立にチャレンジするものである。5つの要素システム(1. 非直交符号多値変調による光強度変調方式、2. 非直交符号多値変調による光符号分割多元接続方式、3. 並列組み合わせ伝送を用いる非直交符号多値変調方式、4. 複数の変調法を融合する階層型変調方式、5. 非直交符号多値変調による電力線通信、6. 照明光通信と電力線通信を融合したネットワークシステム)およびそれらを統合した高度照明光通信システムを検討する。 2022年度は、 5つの要素システムのうち2つ(非直交符号多値変調による光強度変調方式、2. 非直交符号多値変調による光符号分割多元接続方式)について、基本性能(情報伝送効率、誤り率など)を理論解析および計算機シミュレーションにより評価した。その結果、提案システムは、情報伝送効率および誤り率の点で従来の光強度変調方式よりも良好であることを示した。特に、「2. 非直交符号多値変調による光符号分割多元接続方式」については、同時送信ユーザ数が少ない場合に効果が高いことを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度は「研究実績の概要」に述べた6の検討事項(1. 非直交符号多値変調による光強度変調方式、2. 非直交符号多値変調による光符号分割多元接続方式、3. 並列組み合わせ伝送を用いる非直交符号多値変調方式、4. 複数の変調法を融合する階層型変調方式、5. 非直交符号多値変調による電力線通信、6. 照明光通信と電力線通信を融合したネットワークシステム)およびそれらを統合した高度照明光通信システム)のうち2つについて検討を行い、両課題において基盤となる理論構築が完了したため「おおむね順調に進展している」と判断した。 「研究実績の概要」で述べた通り同時送信ユーザが少ない場合には提案システムが有効であるが、ユーザ数が多い場合には従来の光強度変調が優ることもあるということがわかった。
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今後の研究の推進方策 |
「現在までの進捗状況」で述べた通り本研究課題は「おおむね順調に進展している」状況であり、2023年度は2022年度に得られた知見(1および2)を活かし、これらの技術を踏まえて「3. 並列組み合わせ伝送を用いる非直交符号多値変調方式」、「4. 複数の変調法を融合する階層型変調方式」に予定通り取り組む予定である。 また「現在までの進捗状況」で述べた通りユーザ数が多い場合には従来の光強度変調が優ることもある。今後この解決案についても検討する必要がある。
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