研究課題/領域番号 |
22K19788
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
雨宮 智浩 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 准教授 (70396175)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 情動触 / 体性感覚 / ソーシャルタッチ / スキンハンガー / 触覚 / 振動感覚 / 錯覚応用工学 / VR |
研究開始時の研究の概要 |
触覚は弁別触覚(粗さや硬さなど)と情動触覚(快・不快など)に大別され,刺激に対する受容器や,投射される脳部位(大脳皮質の体性感覚野や島皮質)や神経回路もそれぞれ異なることが報告されている.本研究では,社会的コミュニケーションに関わりの深い情動触覚に着目し,「振動の仮現運動」や「擬似的伸展感を生む非対称振動」を用いて,快・不快の情動の生起を制御する手法の実証と適用限界の検証および工学的再現に挑む.
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研究実績の概要 |
本研究申請では,バーチャルな身体映像と同期した「振動の仮現運動」や「擬似的伸展感を生む非対称振動」を用いて,身体に生じる快・不快の情動を変調させ,情動体験の生起を制御する手法の実証と適用限界の検証および工学的再現を目的としている.そのため,3つの研究項目として,(1)擬似伸展感を生み出す非対称振動刺激,(2)振動子マトリクスを用いた触仮現運動刺激,(3)上記の触刺激とVR映像の組合せによるクロスモーダル効果によって生じる情動を主観評定および生理指標によって捉え,提示装置開発の設計指針を与えることを掲げている. このうち,本年度では,研究項目(1)から(3)に共通して必要となる標準刺激として,毛筆によるストローク刺激を行う装置を力覚提示装置とスライダ機構を用いて試作した.また,統合開発環境Unityを用いて前腕の3Dモデルと筆のモデルを実装し,VRコントローラやトラッキングデバイスと連動してストロークの映像が表示されるシステムを作成した.毛筆と力覚提示装置やトラッキングデバイスの接続部分には3Dプリンタによる治具を用いたが,軽量化が必要であることが課題として明らかになった. 次年度以降は,触仮現運動を実現するための振動マトリクスの完成と,VR映像との同期についてパラメータ調整を行う.また,外部被験者を対象として知覚評価実験を行う.また,人間の知覚が非線形な特性を持つことを利用し,往復で強度の異なる非対称振動によって「擬似的な牽引力」を作り出す手法を皮膚表面に適応するための治具を作製し,接触部分のテクスチャの選定を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験装置の準備が整い,倫理審査委員会に実験申請を通した状態であり,概ね計画通りである.
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降は,触仮現運動を実現するための振動マトリクスの完成と,VR映像との同期についてパラメータ調整を行う.また,外部被験者を対象として知覚評価実験を行う.また,人間の知覚が非線形な特性を持つことを利用し,往復で強度の異なる非対称振動によって「擬似的な牽引力」を作り出す手法を皮膚表面に適応するための治具を作製し,接触部分のテクスチャの選定を進める.
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