研究課題/領域番号 |
22K19804
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
豊村 暁 群馬大学, 大学院保健学研究科, 准教授 (90421990)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 吃音 / セルフコンパッション / ポジティブ心理 / MRI / ネガティブバイアス / 内受容感覚 / 瞑想 / 辺縁系 |
研究開始時の研究の概要 |
吃音(きつおん)は人口の約1%に存在する発話流暢性の障害である。本研究では,従来研究の[いかに発話を修正するか]という前提ではなく,[吃音を有しながらどうポジティブに生き,健康を形成するか]を科学的に探究する。吃音話者がもつネガティブバイアスを定量化し,[自分の人生を幸せに生きること]を探求するポジティブ心理の手法(例えばセルフコンパッション)を用いて,①ネガティブバイアスの縮小と,②健康の形成,③流暢性の改善を図る。脳波計や磁気共鳴画像装置を用いてポジティブやネガティブにバイアスされる際の神経回路,その可塑的変化,個人差,サブタイプを明らかにする。
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研究実績の概要 |
成人吃音話者に対するセルフコンパッション(思いやりにあふれた自己との関わり方)の効果やその神経基盤を調査する研究を進めてきた。参加者に教示した上でMRI装置内でコンパッション瞑想を行って頂き、その際の脳活動を計測した。MRI内での主観的な瞑想の深さは、以前計測したMRI外の瞑想の深さと有意な差はなく、MRIという特殊な環境下でも十分に瞑想出来ることを確認した。瞑想の強度の個人差に関しては、吃音が始まってから現在に至るまで、吃音に関わる心理的苦痛の程度が大きい話者ほど「想像上の他者から自分へ励ます瞑想」のイメージの強度が弱いことが分かった。また、心理的苦痛に対する他者からのサポートの満足度が大きいほど、他者から自分へ励ます瞑想のイメージの強度が強いことが分かった。脳活動に関しては、現在までの結果では、コンパッション瞑想時に前頭葉や帯状回などのいくつかの賦活が観察された。参加者数がまだ十分でないため、今後も実験を継続して検討を続ける。/ 吃音話者の非流暢性は、聞き手がほとんど気づかない場合でも、話者は自己の発話に関して悩んでいることが多い。つまり、吃音話者の自身の発話への評価は、聞き手が感じる程度と比較して、ネガティブにバイアスされていることが多い。このネガティブバイアスは心の健康にとってマイナスに働き、結果として様々な社会行動を狭めている。そこで本研究では、ネガティブバイアスを定量化することを目標にして、準備を進めてきた。このネガティブバイアスは、発話生成時のエラーを見逃さない自己への厳しさとも捉えることができ、内受容感覚との関連も推測できる。ネガティブバイアスの定量化の方法や、各種質問紙の取得、内受容感覚の計測法などを広く検討してきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
セルフコンパッションの研究は進めているが、ネガティブバイアスの定量化に関しては文献調査などを進めており、計測開始に至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
セルフコンパッションを用いたMRI実験に関しては引き続き進める。ネガティブバイアスの研究に関しては倫理委員会に申請し、研究を開始したい。今年度中にネガティブバイアスに関するデータの取得を目指す。
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