研究課題/領域番号 |
22K19810
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
野村 収作 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (80362911)
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研究分担者 |
西山 雄大 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (90649724)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | ストレス / ホルモン / 爪ホルモン / 毛髪ホルモン / 精神神経内科学 / 精神神経内分泌学 / 汎適応症候群 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、スマートウォッチによる自律神経系の評価および爪・毛髪ホルモンによる内分泌系の評価を導入して、セリエのストレス学説(「汎適応症候群」)が真に人間のストレス応答を説明し得るモデルか否かを検証することにある。具体的には、フィールド・ストレッサーとみなせる卒業研究、および長期インターンシップに従事する大学生を対象に、小規模のプロスペティブ研究を行う。人間の爪はその生成時に血中のホルモンを取り込むことから、爪は生成時の体内環境を反映した「記録媒体」である。本研究では、独自に開発した6種類の爪ホルモンを分析することで、日常生活におけるストレスが生体に及ぼす影響について経時的に評価する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、スマートウォッチによる自律神経系の評価および爪・毛髪ホルモンによる内分泌系の評価を導入して、セリエのストレス学説(「汎適応症候群」)が真に人間のストレス応答を説明し得るモデルか否かを検証することにある。具体的には、フィールド・ストレッサーとみなせる卒業研究、および長期インターンシップに従事する大学生を対象に、小規模のプロスペティブ研究を行う。人間の爪はその生成時に血中のホルモンを取り込むことから、爪は生成時の体内環境を反映した「記録媒体」である。本研究では、独自に開発した6種類の爪ホルモンを分析することで、日常生活におけるストレスが生体に及ぼす影響について経時的に評価する。これに加えて、心拍数や皮膚電気活動などの自律神経系評価することができるスマートウォッチを用いることで、自律神経系と内分泌系を数週間~数ヵ月以上にわたり経時的に評価できる。本年度は、昨年度に引き続き卒業研究実施者を対象とした評価実験の分析を行うとともに、中長期的な慢性ストレス応答との比較において必要な急性ストレス応答について小規模な実験研究を行い、さらに機械学習などの最新の情報科学技術を用いた既存データの再評価を行った。特に自律神経系の評価としてスマートウォッチを用いた睡眠時の心拍数と睡眠の質の関係、さらに、スマートウォッチとは異なる方式による自律神経系(心拍数・体温)の評価機構およびその有効性について検証を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は、長期ストレスのフィールドモデルである卒業研究実施者に対する自律神経系評価およびホルモン分析を実施するものである。本年度は、卒業研究実施者を対象とした評価実験の結果について部分的に分析を行った。その結果、卒業研究実施時期に二週間にわたりスマートウォッチを用いた自律神経系評価およびホルモン等の内分泌系の評価において、当初予想されたいたようなHPA系のホルモン応答について特徴的な変動は認められなかった。そのため、既存の各種データの分析おいて基本統計量に留まらない高度な情報処理手法を導入した分析および解釈を試みた。今後は、各種デモグラフ情報に基づき交絡要因の調査および統計モデルの作成を行う。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、昨年度新たに収集した自律神経系データの集計およびホルモン等内分泌系指標の生化学分析を実施する。さらに、研究対象者の各種デモグラフ情報に基づき交絡要因の調査および統計モデルの作成を実施し、ストレス応答モデルを統合的に理解するための基礎的知見を整理する。また、今後の本研究テーマを大規模調査へと発展させるうえで必須となる爪検体のホルモンの分析技術について新たな方法を検討する。
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