研究課題/領域番号 |
22K19816
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
末谷 大道 大分大学, 理工学部, 教授 (40507167)
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研究分担者 |
赤穗 昭太郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (40356340)
一宮 尚志 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90455618)
矢尾 育子 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (60399681)
三浦 佳二 関西学院大学, 生命環境学部, 教授 (60520096)
松木 俊貴 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群情報工学科, 助教 (00915928)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 位相データ解析 / 計算トポロジー / ニューラルネットワーク / 数知覚 / 群れ運動 / 視覚計算理論 / 質量顕微鏡イメージング / 太陽系外惑 / 位相的データ解析 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの高度な視覚認知機能を模した神経計算モデルを位相的データ解析(TDA) と融合させ、タスク・スペシフィックにデータの位相幾何学的情報を抽出する解析技術を開発し、天文学や神経科学など科学の諸分野へ応用することを目指す。注視の機構を取り入れた変分オートエンコーダにホモロジーやその他の位相不変量を拘束条件として課した神経回路と畳み込み神経回路を一体化させて学習する解析技術を開発する。
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研究実績の概要 |
本年度では、ヒトが持つ基本的な認知能力の一つである数知覚の問題(目の前に提示された物体の個数を数え上げる)を取り上げ、ニューラルネットワークが数感覚を獲得する上でトポロジカルな情報がどのような役割を果たすか考察した。その結果について、代表者と分担者(赤穂)が神経科学大会において発表した。また、自己駆動粒子集団で発生する様々な群れパターンを定量的に捉えるために、パーシステントホモロジー(PH)に基づいて計算されるパーシステントイメージによるトポロジカルな特徴量の抽出解析を行なった。その結果、リング、 クラスター、凍結、トーラス、スウォームどの各状態パターンを分類できた。また、t-SNEなどの多様体学習を用いて低次元空間に可視化することで、分岐パラメタ依存性を調べた。その結果、従来のオーダーパラメタでは 捉えづらい巨視的パターンの変化をt-SNE空間上の相図として表現することができた。この結果についてエアフルト(ドイツ)で開催された研究会で発表した。また、分担者(一宮)は、時系列間距離行列にPHをすることで、軌道に埋め込まれたトポロジカルな特徴を得る方法を提案した。この方法をロジスティック写像、レスラーシステム、心電図データに適用した結果、この方法がアトラクターの非局所的特徴を効果的に識別し、ノイズの量に基づいてデータを分類できることが明らかになった。その結果をStatPhysなどの国際会議や論文として報告した。そして、分担者(三浦)は誤差逆伝搬学習と同等でかつ生物学的に妥当なフィードバック整列学習則を提案し、マウスの実験研究で得られた結果を再現することを明らかにし論文として発表した。
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