研究課題/領域番号 |
22K19857
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分63:環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
石川 尚人 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), 副主任研究員 (80609389)
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研究分担者 |
田所 和明 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(塩釜), 主幹研究員 (70399575)
近藤 倫生 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (30388160)
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研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 統合的栄養位置 / 生態ピラミッド / 食物網構造 / 動物プランクトン群集 / アミノ酸窒素同位体比 / 群集平均栄養段階 / バイオマス分布 / 食物網のときほぐし / 動物プランクトン / 時空間変異 / iTP / 生物群集 / アミノ酸の窒素同位体比 / 栄養段階 / 生態系ピラミッド |
研究開始時の研究の概要 |
生態系の持続可能な利用と保全を実現するためには、種の存続を可能にしている生態系全体の状態を端的かつ簡便に表現できるような、革新的な指標の開発が急務となっている。本研究は、応募者らが開発した「生物群集の平均的な栄養段階」(integrated Trophic Position: iTP)を利用した「水をすくうだけで生態系がわかる」新しい生態系観測手法を確立することを目的とする。生態系観測に革新をもたらす本研究は、豊かな生物多様性や生態系サービスに支えられた、人新世における持続可能な地球環境をデザインする、という人類共通のプロジェクトに、おおいに貢献すると考えられる。
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研究実績の概要 |
本研究は「生物群集の平均的な栄養段階」(integrated Trophic Position: iTP)を利用した「水をすくうだけで生態系がわかる」新しい生態系観測手法を確立す ることを目的とする。2年目の今年度は、iTPが生物多様性と食物網構造をつなぐ新指標となることを理論的に示した論文を発表し、プレスリリースを行った。ここでは、複雑な食物網を単純な食物連鎖へと変換することで、生態ピラミッドの形状とiTPとの関係を明らかにした。その結果、部分的な生態系のiTPがわかれば、生態系全体のiTPをも推定できることが示された。先行研究からの成果とあわせ、アミノ酸の窒素同位体比から生態ピラミッドの形状が推定できることが明らかとなった。今後、iTPを用いた革新的な観測から、いろいろな生態系でピラミッドの効率性や安定性を明らかにできると考えられる。そこから得られる成果は、食糧生産・水産資源・エネルギーといった諸問題に対して、きわめて重要な示唆を与えるものと期待される。 さらに、過去5年間に採集された動物プランクトンのホルマリン標本について、ZooScanを用いたサイズ分布推定を行うとともに、アミノ酸窒素同位体比測定から、iTPの時空間的な変動を調べる研究を進めた。その結果、iTPはおよそ1段階にもわたる時空間変異を示すことが明らかになった。この変異は、海流、水温、クロロフィル濃度といった海洋学的なパラメーターの他に、動物プランクトンの種組成やサイズ分布といった生態学的なパラメーターによっても説明された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
本研究の基盤となる成果の一つを論文としてまとめ、プレスリリースも行った。さらに、集大成となるデータの解析も進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
解析がすでに終了した5年分のデータに加え、もうさらに5年分のデータを解析し、堅牢な研究成果として論文にまとめていく。
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