研究課題/領域番号 |
22K19898
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
坂元 尚哉 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (20361115)
|
研究分担者 |
藤江 裕道 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (20199300)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 生物・生体工学 / 細胞バイオメカニクス / 細胞骨格 / 細胞核 / 高重力 / メカノバイオロジー / 重力 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞は力学的な刺激に対して形態的・機能的応答を示すことが知られている.本研究では,遠心分離に伴う高重力を力学的刺激として細胞の付与し,細胞内構造構造体の密度差に由来して細胞内で発生する張力が,細胞の高重力感知に果たす役割解明を目指す.さらに得られる知見の培養細胞技術開発への展開を目指し,高重力環境を用いて細胞の機能や形状(形質),さらに異なる細胞種への変化(分化)を制御する方法の確立に挑戦する.
|
研究成果の概要 |
本研究では,高重力を力学的な刺激とした平滑筋細胞の表現型変化誘導および細胞の高重力環境感知に対する細胞骨格構造の役割を検討した.コラーゲンゲル基質中で三次元培養した平滑筋細胞に,遠心分離に伴う高重力を負荷した結果,通常の培養状態に比べて生理的な状態に近い収縮型へと表現型変化傾向が認められた.また高重力負荷に伴い,平滑筋細胞の細胞骨格張力変化を示す結果が得られ,高重力感知および応答メカニズムへの細胞骨格張力変化の関与が考えられた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
力学刺激による細胞の表現型変化・分化誘導は,生体生理機能や疾患発症メカニズムの理解のみならず,再生医工学技術開発などの応用の観点からも高い関心を集めている.高い重力環境も力学刺激として細胞に影響を及ぼす可能性が考えられるものの,その詳細は明らかになっていなかった.本研究成果は,遠心分離に伴う高重力環境が三次元培養した細胞に力学刺激として作用すること,また表現型変化を誘導できる可能性を示しており,重力感知に関する基礎的な知見のみならず,高重力を利用した技術開発へと寄与すると考えられる.
|