研究課題/領域番号 |
22K19911
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分90:人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
横井 太史 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 准教授 (00706781)
|
研究分担者 |
川下 将一 東京医科歯科大学, 生体材料工学研究所, 教授 (70314234)
陳 鵬 東北大学, 歯学研究科, 助教 (70708388)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-30 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
|
キーワード | 人工骨 / ジルコニア / 靭性 / 骨修復材料 / 高靭性 / リン酸八カルシウム / アパタイト / 損傷許容性 |
研究開始時の研究の概要 |
セラミック生体材料分野における材料の研究・開発はリン酸カルシウム系材料を中心に進められてきた。これに対して“骨結合性を有する超高靭性ジルコニア系材料”という新しい材料研究分野の形成を目指し、本研究ではアパタイト/熱分解カーボン複合粉末のジルコニアへの添加量と焼結条件を最適化し、擬似体液を用いた骨結合性評価ならびに作製した材料の機械的特性評価を通じて、骨結合性と超高靭性を発現する革新的ジルコニア人工骨の開発を目指す。
|
研究成果の概要 |
ジルコニアは機械的性質に優れているものの骨結合性を持たないことから人工骨として利用することができない。一方、リン酸カルシウムは機械的性質はジルコニアに劣るものの、骨結合性を有することから人工骨として臨床応用されている。 そこで本研究ではジルコニアとリン酸カルシウムの両者の長所を掛け合わせた革新的なジルコニア系人工骨の開発を目指した。 カルボン酸含有リン酸八カルシウムから作製した粉末をジルコニアに混合し、これを焼結して作製した材料は、き裂の進展を強く阻害することが分かった。加えて、強度も従来のリン酸カルシウムの3倍以上の値を有することを実証し、次世代人工骨の設計指針を確立することに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた材料は、次世代の人工骨として利用できるだけでなく、人工歯根としても利用できる可能性がある。これらの材料は健康寿命の延伸とWell-beingを支える医療用材料であり、超高齢社会を迎えた日本において大きな意味を持つ材料であると言える。 加えて、本研究で得られた材料中におけるき裂進展抑制のメカニズムは、他のセラミックスにも応用できると期待され、セラミックスの弱点であった脆性を根本的に解決する材料設計として広く活用されることが強く期待される。
|